日本国民へのメッセージ
2013年1月1日
国際勝共連合・世界平和連合を長年にわたって指導してきた梶栗玄太郎会長が平成別年12月26日に急逝しました。享年75。生前の御厚誼を深謝いたします。梶栗会長は1968年に本連合の創立に加わり、久保木修己初代会長とともに共産主義の脅威から日本を守るために奮闘し、とりわけ共産党との理論戦では自ら共産党本部に赴き、京都共産府政を打倒するなど歴史に残る「戦歴」をあげました。勝共思想啓蒙・支部結成・会員拡大、スパイ防止法制定国民運動を指導し、2010年1月に会長に就任、日本再生へ全力を傾注してきました。12月に「年頭の挨拶」を執筆し、これが最後のメッセージとなりました。梶栗会長の遺志を尊重し、それを継承することを誓って、ここに「日本国民へのメッセージ」として掲載したします。
謹んで新年のお喜びを申し上げます。本連合の活動に対する皆様の暖かいご支援・ご協力に対し心より御礼申し上げます。
昨年9月3日に逝去された国際勝共連合創始者・文鮮明総裁に対してお寄せいただいた多くのご弔意に対し、この場をお借りし衷心より感謝申しあげる次第でございます。今後、総裁のご遺志を継承・発展させ、強く美しい日本とアジア・世界の平和実現に向けて全力を投入する決意でございます。
さて、いよいよ平成25年の幕が開けました。「2012年問題」といわれた昨年は、まさに動乱の一年でありました。わが国を含む東アジア地域、並びにこの地域に深く関わる重要な国々の指導者及び政権選択の年であり、国益と国益が火花を散らしたのであります。ところがわが国では、政権与党の混乱と分裂騒ぎの中、外交的敗北が続き、結果として国益が著しく損なわれることとなってしまいました。その結果が年末の衆院選での自民党圧勝であります。自民党に対する支持拡大というより、消去法的支持が小選挙区制度をテコにして驚くべき議席となって表れたとみるべきなのであります。
世界を覆う暗雲が希望の光を遮っております。世界は今、歴史的分水嶺に立っているといえるでしょう。
第一に地球上の唯一の、ないしは圧倒的な準備通貨としての米ドルの着実な衰退と米国の「国力(軍事力、経済力、外交力、文化力)」の相対的低下であり、第二に欧州統合計画の停滞と形骸化および緩慢且つ着実に進行している国連の機能不全。第三に中国・北朝鮮の危険な挑戦による、東アジアと南アジアのほぼ全域で起きている巨大な軍備競争であります。
暗雲の中心にあるのが中華人民共和国であります。「21世紀最大の懸念」との表現もすでに定着してしまいました。驚異倒な経済成長と軍事力の増強をつづけ、その高圧的行動により東シナ海、南シナ海での権益をめぐる衝突が不測事態に拡大する危険性を高めております。
中国の挑戦は戦後世界秩序に対する挑戦であり、国際法に基づく国際ルールに対する帝国主義的挑戦に他なりません。昨年11月半ば、習近平体制が出帆しました。集団指導体制の中核である新政治局常務委員はその殆どが左派(江沢民系)によって占められたのであります。常務委員7人のうち共青団派(胡錦涛系)は李克強氏ただ一人であります。新指導部は、表向き胡錦涛路線を継承しつつも次第に「左」に針路を変えるでしょう。習近平氏は、総書記としての初めての記者会見において、一度も「平和」という言葉を使いませんでした。わが国は、愛国主義を前面に押し出した中国の強硬路線への対応を準備しなければなりません。
一方、中国は今、試練に直面しています。国民の不満が年間15万件以上の暴動事件となって噴出しているのであります。天安門事件のような事態、民衆に武器を向けるようなことは二度とできず、結局は、愛国主義の行く先を外に向け、国内をまとめようとすることでしょう。尖閣諸島を「核心的利益」(昨年10月26日中国外務省張志軍・筆頭次官)と言い切る背景には武力行使の可能性が潜んでいることを理解しなければならないのであります。
米国では、オバマ大統領の再選により、第二期政権が出帆しました。「財政の崖」を超える困難に直面しておりますが、根本は米国の財政事情の急激な悪化が背景であります。軍事予算削減は避けられず、すでにボーイング社をはじめとする関連産業は、100万人規模のリストラを準備しているといわれます。人件費の削減は難しく、装備面に影響が出てくることとなり、結果として、アジアと世界の平和・安定の為に、同盟国に対してより多くの負担を要請せざるを得なくなるでしょう。日本は今、重大な選択を迫られる時を迎えております。備えなくして国を守ることはできず、戦いに勝利することはできないのであります。
これまでも主張してまいりましたが、防衛は彼我双方の信念の戦いであります。本質は戦争論、戦略戦術論ではなく思想戦であります。信念と信念の戦いであり、武力で戦っているようでありますが、本質は信念と信念の戦いなのであります。それ故に、信念の根拠となるものをどれほど多く準備するかが勝利の鍵となります。今の日本に最も欠けていることではないでしょうか。
国際連合による平和維持機能が不全となっている今日、地域的集団安保体制の強化は不可欠であります。中国と北朝鮮の挑戦を受けるアジアにおいて日韓米の安保協力は必須要件となります。
日本(安倍晋三政権)、韓国 (朴槿恵政権)、米国(オバマ第二期政権)共に国民の審判をへて新政権がスタートラインに着きました。いずれのリーダーも準備され訓練された内容を持っております。見解や認識の相違を越えてより大きな理念の為に協力し合える知恵を備えているはずであります。今こそ危機を好機に変える時であります。
まず「守り」そして「平和の秩序」を構築するのです。共生・共栄のアジア共同体を拓く道も準備しておかなければなりません。
それが、文鮮明総裁が提唱した国際ハイウェイ・日韓トンネル構想であります。ともに汗を流し知恵をだし、両国とアジア、さらには世界の繁栄の道を開くために行動するのであります。
今年も各種の活動を通じて真の道義国家日本の創建を目指し全力を投入してまいります。なにとぞ旧年に倍する皆様のご指導ご鞭撻を心よりお願い申し上げ、新年の挨拶とさせていただきます。