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序章
第3話 腕試し ~競馬~
「……良いですか! くれぐれも軽弾みな行動は止す様に! では、2時間の自由時間です!」
 長い説明の後、担任の山下はそう付け足した。それが引金と為って生徒達は、まるで蜘蛛の子を散らす様にその場から駆け出した。後方から、解賭と翔太も駆けて来た。
「如何する? 会場の下見でもしとくか」
「OK!!」
 解賭達は、【ANOTHER GAME】会場の【ギャンブルコーナー】へ向かった。

 ギャンブルコーナーは、頑丈アイランドの後方辺りに存在した。コンクリートが剥き出しに為った建築物で、所々針金等も出ていた。解賭等は、中に入った。入口から直ぐの所に、【ANOTHER GAME】のポスターが貼ってあった。
「自由時間なんだし、何か腕試しでもしとくか?」
 と、解賭が訊いた。翔太は一言、「当然」と答えた。競馬を行なう事にした。
 馬券を購入し、会場に足を踏み入れる。その途端、会場内に奇声が響いた。解賭達は耳を塞ぐ。狂っている観客が多いらしい。
 レースがスタートした。先頭は翔太の賭けた馬である。
「おっしゃ!! ほら見ろ!! 俺の言った通りだったろ!!」
 翔太は大興奮している。だが解賭は、
「勝負は未だ判らないぜ」
 と返した。その瞬間、翔太の悲鳴が聞こえた。解賭は鼻で笑う。突然、翔太の賭けた馬が転倒したのだ。解賭は、翔太に言った。
「昨日の夜遅く、実は雨が降った……御前の馬のコースは窪みが出来、泥濘ヌカルンでいた。あの馬は周りが見えない猪突猛進タイプ。泥濘に気付く筈が無い。だから、俺の馬が勝った。それだけだ」
「今日も絶好調だな……てかそれ最初っから判ってたんなら教えろよ!!」
「だはは、今頃気付いたか馬鹿め!!」

 午後6時。【ANOTHER GAME】まで、後3時間。解賭達は、ホテルに帰館していた。夕食までには未だ時間が在った為、解賭達はホテル内に在るパソコンコーナーへ向かい、カイジやライアーゲームの動画を観た。暫くして、夕食に為った。午後7時である。
 夕食はミシュランガイドにも載っている一流レストランの洋食であり、腹の減っていた解賭等は僅か20分で食べ終えた。その頃から、解賭は時計を気にし始めた。午後7時20分。【ANOTHER GAME】まで、後1時間40分である。解賭は、胸の高鳴りを感じた。
 それから皆は大風呂へ向かったが、解賭等は寝室の風呂で済ませた。解賭は時計を見た。午後8時。
「……そろそろ行かねえか?」
 と、翔太が言った。解賭は、
「おう」
 とだけ返し、部屋を出た。


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