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第一章 リアル隠れんぼ
#3 参加
「誰だ!?」
 俺は無意識に振り返っていた。だがそこには誰も居なかった。
「……気のせいか……」
 俺は額から滲み出た冷や汗を拭う。すると、何処からかまた声がした。
『ここですよ……』
 俺はもう一度振り返った。俺の後ろにはやはり誰も居ない。
 だが俺は、ゆっくりと上を見上げた。そこにはやはりコンクリートの天井が広がっていたが、巨大モニターが天井の中央に取り付けられていた。
 モニターには不気味な仮面を被った男が映されており、時々その仮面の奥から声がしていた。
『申し遅れました、私はこのゲームのディーラーを務めさせて頂きます、セオジオと申します』
 俺はセオジオを睨み付けた。コイツがデストロイ・ゲームとか言うゲームの主催者か……。
 セオジオは拍手をしてから、続けた。
『貴方は実に運が良い。10年に一度しか行われないこのゲームに参加出来るとは……』
「何だと! 人をこんなトコに閉じ込めておいて……」
 俺が叫び出しそうになるのを、セオジオが手で制した。
『それでは小手調べと行きますか。貴方の目の前に、2つのタッチパネルがありますね。デストロイ・ゲームに参加する場合、右側のタッチパネルを取って下さい。参加を拒否する場合は、左側のタッチパネルを取って下さい』
 ドアを開けて、仮面男が入室して来た。だがセオジオとは仮面のデザインは少し違った。
 仮面男は、2つのスマートフォンの様なタッチパネルを置いて出て行った。
『さあ、貴方はどうしますか?』
 どうって……参加しないに決まってるだろ。俺は左側のタッチパネルを取ろうとした。
 いや、待て。
 セオジオは、“参加しない場合”と言っただけで、左側のタッチパネルを取れば助かるなんて一言も口にしていない。左側のタッチパネルを取った所で、ここから脱出出来るかどうかは解らない。
 それに対し、ゲームに参加すると言う事は、今は確実に生きていられると言う事だ。
 俺は、右側のタッチパネルを手に取った。
『ゲームに参加するのですね。畏まりました』
 セオジオがパチンと指を鳴らすと、ドアが開いた。俺は走って外に出た。
 そこに広がっていたのは――――
 広いホールだった。
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