第3話、産業スパイ。
ライバル社を抜く為、Ⅹ産業が行なった作戦とは!?
第3話 産業スパイ
その青年は努力の甲斐も在って、何とか一流企業のⅩ産業に入社する事が出来た。それも、最高の成績を収めて、である。普通の人間にはこう言う事はそうそう無いだろう。
ある日青年が出社すると、社長が御呼びだと言って、ある部屋に通された。流石一流企業、こう言う普通の人間には見えない所まで気を配っている。暫く待っていると、社長が現れた。青年は一礼し、社長と共に席に着いた。
「早速だが」と社長は前置きしてから、続けた。「君に、スパイ活動を行なって貰いたいのだ」
「えッ、何ですって」青年は驚きを隠せず、首を傾げた。「スパイ活動とは、一体……」
「詳しく言うと、君に、産業スパイに為って欲しいのだよ」と、社長は言った。「入社試験で、最高の成績を収めた君だからこそ、頼める仕事だ。これは極秘計画だ、絶対に、少なくともこの社以外の人間には話すなよ」
青年は、暫く話を聞いていたが、決心を固めた様で、「やりましょう」と言った。「ところで、何処を目標にするのです」
社長はにっこりと笑って、ポケットから、小さく折り畳んだ図面を取り出した。それは、Ⅹ産業のライバル社、Z産業の社内の地図だった。青年は、これを見て納得した。「Z産業は、何時も家より上回った成績を出している。その秘密を暴けば良いんですね」
社長は一言、「物判りが良いな」と言った。
青年は、元気良くZ産業に出掛けて行った。
Z産業は、Ⅹ産業から然程遠くない所に在った。青年は中に入り、受付で「社長に会わしてくれ」と言って、社長室へ向かった。
社長室では、ソファーに腰掛けて、Z産業の社長が待っていた。社長は、「遅いぞ」と言った。
「すいません」と、青年は返した。そして、青年もソファーに腰掛けて、話し始めた。
「いや、我が会社のライバル社と言うだけ在って、色々な秘密を持っていましたよ、Ⅹ産業は。先ず……」青年の話は数時間続き、それが終わった後、青年はこう付け足した。
「いやあ、Ⅹ産業も馬鹿だなあ、僕がZ産業から派遣された産業スパイだとは知らずに、今度はZ産業を調べて来いだなんて言ってましたよ、ははは……」
青年の話は、未だ数時間続きそうだった……。
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