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 第1話、寝床の染み。
 寝床の染みが変化した物は?
第1話 寝床の染み
 その男は何とか、自分に取って都合の良いマンションに、住居を構える事が出来た。
 交通は便利で、家賃はとても安い。部屋の数も荷物がバランス良く入る大きさで、正に自分に取って丁度良いマンションと言えた。
 だが、1つ問題が在った。壁の染みである。
 寝床の丁度真横に在るのだが、奇妙な形をしている。人間にも見えるが、怪物にも見える。自動車にも見えるが、自転車にも見えるのだ。これではゆっくり眠れそうにない。
 ある夜。男は会社から帰り、ササッと風呂に入って、寝床に着いた。だが、どうも染みが気に為って眠れない。今にも実体化し、此方に歩いて来そうな気がするのだ。
 その次の日。今日は男は会社の帰りに飲み会が在ったので、少し帰るのが遅く為ってしまった。
 何時もの通り、ササッと風呂に入って、寝床に着く。そして、暫くした時。
 ギギ、と言う音がし、男は振り返った。すると、何と染みが実体化し、此方に歩いて来るではないか。男はそれを見て、一目散に逃げ出した。その夜は居間で寝たが、染みは歩いて来なかった。
 そのまた次の日。男は残業で、またもや帰るのが遅く為ってしまった。
 ふと、昨日の夜の事を思い出した。あの染みは、あの後如何為ったのであろうか。男は風呂から出ると、寝床に着く前に、染みを見て見た。染みは、何時もの儘だった。
 その夜遅く。男は、ゴゴ、と言う音で目を覚ました。もしやと思い染みを見て見ると、染みが怪物の形に実体化している所だった。男はそれを見て、一目散に逃げ出した。玄関のドアを開け、懇親の力で閉じ、今夜は其処で眠る事にした。
 次の日。男は一晩中外で寝ていた為、風邪をひいてしまった。会社を休み、家で寝る事にした。
 寝室に布団を敷き、染みを見る。怪物は居なく為り、染みに戻った様だった。男は寝床に着いた。
 暫くして、男は目を覚ました。そう言えば、人間、怪物と、染みが変化した順は、自分が初めて染みを見た時の、感想の思った順だった。では、次は……。
 ハッと後ろを振り返ると、染みから自動車が飛び出し、此方に向かって来た……。


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