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大阪市立桜宮高2年でバスケットボール部主将の男子生徒(当時17歳)が、顧問の男性教諭(47)から体罰を受けた後に自殺した問題で、顧問は数年前の授業中にも別の生徒に体罰を加えていたことが12日、分かった。また、学校側が関与していない寮でバスケ部員数人が共同生活していることも判明。この日、遺族と初めて対面し、寮の存在を耳にした橋下徹大阪市長(43)は、「事実なら“治外法権”でクラブ運営がなされていた」と、早急な実態解明を指示した。
自殺した生徒を含め、バスケ部の指導では日常的に体罰を行っていた顧問が、授業中にも暴力行為に及んでいたことが判明した。
学校関係者によると数年前、授業で体育祭の組体操を練習中、野球部の生徒がふざけていたため、顧問が生徒の顔を2、3発、平手打ちをしたという。市教育委員会に匿名の通報があり、当時の校長が事情を聞くと、顧問は体罰を認め「組体操中にふざけていては、けがをする危険があった」と説明した。
顧問は市教委に反省文を提出し、生徒に謝罪。保護者には当時の校長が謝ったが、保護者は「子どもも悪かった」などとして厳しい処分を求めず、市教委は顧問を厳重注意としたという。それでも、顧問の体罰はバスケ部では緩むことなく、今回の悲劇を招いてしまった。
また、バスケ部員数人が共同生活する、学校が関与しない寮の存在が明らかになった。この日夜、佐藤芳弘校長が会見。昨秋に部員の共同生活を別の教員から指摘されて把握し、顧問に確認したところ、顧問は「管理人のいないところで共同生活している」と説明したという。佐藤校長は共同生活について「不適切だった」とした。寮は現在では廃止されている。
橋下市長は寮の存在についてこの日、遺族から耳にした。遺族の話によると、寮は学校の敷地外にあり、部員は食事を付近の中華料理店で済ましているという。橋下市長は「もし事実なら、閉鎖的な空間で、ある意味“治外法権”でクラブ運営がなされていた。恐ろしくて仕方がない」と話した。市教委が今後、実態解明を進め、18年間も桜宮高にとどまっていた顧問の“影響力”に改めてメスを入れる。
(2013年1月13日06時02分 スポーツ報知)
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