日本維新の会(石原慎太郎代表)は夏の東京都議選(定数127)で単独過半数を獲得することを目指し60人を超す候補者を擁立する方針を固めた。維新は昨年12月の衆院選で東京の25小選挙区で1人も当選者を出せなかった。石原代表が知事を務めた東京の足場を固めることで、夏の参院選との相乗効果を狙う。
維新幹事長の松井一郎大阪府知事は10日、朝日新聞の取材に「過半数(の議席獲得)を目指す。維新の会の看板を掲げて戦う」と明言した。東京都議会には現在、維新と協力関係にある会派「東京維新の会」があるが所属議員は2人。最大勢力は民主党の45人で自民党は40人、公明党は23人だ。維新は今後、元東京都杉並区長の山田宏衆院議員を中心に、公募などを通じて候補者を募る方針だ。
維新にとって代表代行の橋下徹大阪市長、松井幹事長の地盤の近畿エリアに比べ、首都圏や東日本は弱点だ。都議選で一定の勢力を確保することで、支持を全国規模に広げる狙いがある。石原代表も昨年末の両院議員総会で「地方議員を育てていかないと次の選挙は勝てない。参院選も通じてきちんとした組織をつくる」と語っている。