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 本日、五話目の投稿。これ以後はオリジナルです。
第四十九話 VFMW-MSX106『ヴェスタ』 VFMW-MSX107『ミネルバ』 VFMA-001AD『ノイエ・ジールMK-Ⅲ』
インダストリアル・アイランド 第四エリア 機動兵器開発研究所

 研究所の一角にある専用の格納庫の中にて、VFMA-001『ノイエ・ジールMK-Ⅱ』の強化改装工事とその隣では最新のVFMW-MSX106『ヴェスタ』及びVFMW-MSX107『ミネルバ』の調整が急ピッチで行われていた。

整備兵A
「おい、そこの部品はそこにセットしてくれ」

整備兵B
「あいよ。任せておけ」

整備兵C
「こっちのは終了したぞ」

 その間、作者は『ノイエ・ジールMK-Ⅱ』のコックピットの中で配線と電子機器の調整を行っている。

??
「ちょっと長官殿、よろしいですか?」

作者
「んあ?どうしたか、セシリア少佐」

 急にコックピットの中に覗き込んできたクリーム色のロングヘアーに青いカチューシャをした少女、名前はセシリア・ノースロップチャイルド少佐である。
 名前の通り、イギリス系の機動兵器パイロットであり、調整中の『ミネルバ』の専属パイロットでもある。

セシリア
「どうしたのって――もう少し早く調整工事を行わせてもらえませんか?」

作者
「ちょっと待ってくれよ。もう少しって…100人体制でもまだ足りないのかよ……」

 そう、3機の機動兵器にはそれぞれ最低でも100人の整備兵と数名の技術者の手によって行われているのだが、これでもまだ時間の短縮が足りないらしいのだ。

??
「まぁまぁ、言いたい事も分かりますが落ち着いて下さい、セシリア少佐」

 そう言ってセシリア少佐を宥めるのは金髪のショ-トヘアーの少女、シャルロット・リバイバル少佐である。
 彼女はフランス系の機動兵器のパイロットにして、『ヴェスタ』の専属パイロットを務めているのだ。

セシリア
「しかしですね、シャルロット少佐。今もこうしてクーデター阻止艦隊が激戦を繰り広げているのに、私達はただこうして指をくわえて待っているだけなんて……」

シャルロット
「…ならば、あなたも一刻も早く『ミネルバ』を動かせるように手伝いをすれば良いではないでしょうか?こうしている時間が勿体無いのですから」

セシリア
「そうですね。では、そちらも頑張って下さいね」

 そう言うとセシリア少佐は自分の新しい愛機となる『ミネルバ』の方へと向かっていった。



VFMW-MSX106『ヴェスタ』――性能諸元――
全高
・17.65メートル
重量
・45.2トン
出力
・4750kw
推力
・25000kg×4(大型バックパック)
・20000kg×8(中型バックパック)
・20000kg×12(ウイングノズル)
・12500kg×8(腰部ノズル左右4基ずつ)
・16500kg×2(腕部ノズル)
・17500kg×8(脚部ノズル) 
・12500kg×4(足底部左右4基ずつ)
・863800kg(総推力)
武装
・頭部76.2mm自動対空バルカン砲塔システム『イーゲルシュテルン』4門
・二十九式口部127mm短距離高出力エネルギー砲『ヴィント・ホーゼ』1門
・四十一式腕部155mm高出力ショックアンカークラッシャー『パラリューゼ・ドルン』2基
・四十四式腕部480mm連装高出力エネルギーキャノン砲『シュラーク・ツヴァイ』2基4門
・四十四式背部630mm高出力長距離ビームキャノン砲『ゲイ・ボルグ』2門
・四十一式腹部580mm複列位相エネルギーキャノン砲『ツェルベルスⅡ』1門
・四十一式腰部630mmバックパック兼用レールガン『シュペール・ヴァリアブル・キャノン』2門
・四十四式脚部ビームブレイド『ファング・アルム』2基
・二十五式155mm大型ビームライフル『シュペール・オルクス・ガイスト』2丁
・二十五式203mm大型ビームサーベル『シュペール・リヒト・デーゲン』4丁
・四十一式ウイング外装型425mm大型空中飛行ビームカノン砲塔『ヴァルキュリア』12基
特殊装備
・パワーエクステンダー
・両腕強化型ビームシールド『ノイエ・シャイニング・クロイツ』
・Iフィールド発生装置
・ヴァリアブルダイヤモンドコーティング装甲   
説明
 ミレニアムシリーズの1機にして専属パイロットのシャルロット・リバイバル少佐の適正である長距離砲撃による支援攻撃・事前砲撃を主眼とした設計を行っている。
 これまでの7機種のうち一番、火力に優れており、『プルート』に搭載されていた『シュラーク・ツヴァイ』、『アルテミス』に搭載されていた『ゲイ・ボルグ』と言った大火力兵装を搭載しており、さらにその大出力ビーム兵器を長時間運用するために、機体内部には大型バッテリーとこの機体に試作としてエネルギー節約を可能とする『パワーエクステンダー』を搭載している。これを搭載する事により、無駄なエネルギー消費を抑え戦闘時間の長期化を図る事を目的としている。
 機体の名前にある『ヴェスタ』はオリュンポス十二神の一柱、かまどの神にして家庭生活の守護神『ヘスティアー』を英語読みした『ヴェスタ』に由来する。
 機体のカラーは瑠璃色を中心に、白色、赤色が含まれている。



VFMW-MSX107『ミネルバ』――性能諸元――
全高
・18.2メートル
重量
・45.8トン
出力
・4750kw
推力
・25000kg×4(大型バックパック)
・20000kg×8(中型バックパック)
・20000kg×12(ウイングノズル)
・12500kg×8(腰部ノズル左右4基ずつ)
・16500kg×2(腕部ノズル)
・17500kg×8(脚部ノズル) 
・12500kg×4(足底部左右4基ずつ)
・863800kg(総推力)
武装
・頭部76.2mm自動対空バルカン砲塔システム『イーゲルシュテルン』4門
・二十九式口部127mm短距離高出力エネルギー砲『ヴィント・ホーゼ』1門
・四十一式腕部155mm高出力ショックアンカークラッシャー『パラリューゼ・ドルン』2基
・四十一式腹部580mm複列位相エネルギーキャノン砲『ツェルベルスⅡ』1門
・四十一式腰部630mmバックパック兼用レールガン『シュペール・ヴァリアブル・キャノン』2門
・四十九式245mm超大型ビームスナイパーライフル『ヴァルツァー』1丁
・二十五式155mm大型ビームライフル『シュペール・オルクス・ガイスト』2丁
・二十五式203mm大型ビームサーベル『シュペール・リヒト・デーゲン』4丁
・四十一式ウイング外装型425mm大型空中飛行ビームカノン砲塔『ヴァルキュリア』18基
特殊装備
・パワーエクステンダー
・両腕強化型ビームシールド『ノイエ・シャイニング・クロイツ』
・Iフィールド発生装置
・ヴァリアブルダイヤモンドコーティング装甲
説明
 ミレニアムシリーズの1機にして専属パイロットであるセシリア・ノースロップチャイルド少佐の適正である精密射撃に長けた設計が成されている。
 この機体には『ヴェスタ』と同じ大型バッテリー2基と『パワーエクステンダー』を搭載しており、戦闘時間の延長を可能としている。
 さらに、長距離からの射撃を可能とするために、頭部には高度な技術によって生み出された弾道コンピューター、照準装置を搭載し、それを活かすために専用の両手持ちの四十九式245mm超大型スナイパーライフル『ヴァルツァー』(ドイツ語で『ワルツ』『舞踊曲』)が配備されている。この武装にはマニピュレーターから直接、エネルギーを供給するシステムを採用しており調整次第では10万キロ先でも発射したエネルギーを損なわずに狙った敵に命中させる事が出来る。
 そして、この機体には大型空中飛行ビームカノン砲塔『ヴァルキュリア』が18基も搭載されている。12基は翼部に、残りの6基はバックパックの後ろに備え付けられている。これは射撃中に敵機の攻撃を受ける事を阻止するために、常に機体の周りに18基展開させておき、敵機を感知したら即座に攻撃するようにプログラムされているために、射撃に専念できるのを目的としている。
 機体の名前にある『ミネルバ』とはオリュンポス十二神の女神の1人、知恵・工芸・学芸の神にして都市の守護神、そして戦争の知略を司る『アテーナー』の英語読みである『ミネルバ』に由来している。
 機体のカラーは青色を中心に白色、赤色となっている。



VFMA-001AD『ノイエ・ジールMK-Ⅲ(マーク・ドライ)』――性能諸元――
全高
・76.65メートル
重量
・475トン
出力
・89200kw
推力
・2755000kg(総推力:プロペラントタンク無し)
・3225000kg(総推力:プロペラントタンクあり)
武装
・三十一式口部508mm中距離高出力エネルギー砲『ノイエ・ヴィント・ホーゼ』1門
・三十一式腹部780mmハイパーメガカノン『ドーベン・ドライツェーン』1門
・三十一式腕部640mm有線誘導型メガクローアーム『シュツゥルム・ファウスト』2基
・三十一式腕部640mm内蔵型陽電磁粒子砲兼用超大型ビーム・サーベル『シュツゥルム・カノーネ』2門
・三十一式背部480mm陽電磁粒子砲内蔵型サブクローアーム『サブ・シュツゥルム・ファウスト』16基
・三十一式背部365mm偏向陽電磁粒子砲発射装置『バイパー・ゼロ』12基12門
・三十一式背部533mm大型ミサイルランチャー発射装置『シュパッツ』12基
・三十一式背部300mm小型ミサイルランチャー発射装置『フェークライン』24基
・四十一式背部425mm大型空中飛行ビームカノン砲塔『ヴァルキュリア』36基
特殊装備
・パワーエクステンダー
・Iフィールド発生装置
・プロペラントタンク2基
・ヴァリアブルダイヤモンドコーティング装甲
説明
 VFMA-001『ノイエ・ジールMK-Ⅱ』を近代改装と同時に、次世代機動兵器に対応出来るように強化改装した機体であり、この改装によって機体の見た目を始め、内装面がガラリと変わり過ぎてしまい同一機とは言えないために、機体番号の後ろに改良を意味するAとドライブのDを追加し、名前を『MK-Ⅱ』から『MK-Ⅲ』になった。
 さらに、数百億円を掛けて機体装甲をヴァリアブルダイヤモンドコーティング装甲にして、武装とパワーエクステンダーを追加して攻撃力と打撃力、防御力などすべての面で『MK-Ⅱ』を遥かに超えた性能を有したのだが、それ故にパイロットにはより空間認識能力と操縦テクニックが求められる。



作者
「これで…どうだ!!」

 最後のプラグを指し込んだ瞬間、プログラムは正常に作動しコックピット内部のモニターが正常に展開する。

作者
「よぉし!完成だ!」

セシリア
「こちらも完成しましたわ」

シャルロット
「こちらも完成しました」

 どうやら、二人の機体の調整も完了したようだ。後は援軍のために準備するだけなのだが……。

ウ~ウ~ウ~ウ~ウ~!!!!

 突然、けたたましく警戒を知らせるサイレンが島内に鳴り響いた。

作者
「どうした!?」

アナウンス
『警報!!警報!!哨戒艦からの報告!!インダストリアル・アイランドより北西500キロ地点において所属不明の部隊が接近中!!直ちにに迎撃を開始せよ!!!!』
 ご意見・ご感想をよろしくお願いします。


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