(本)おちまさと「相手に9割しゃべらせる質問術 1対1が苦手なあなたへ」

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2013/01/12


これは良い本!読書メモをご共有です。もっと早く読んでおきたかった…。


人気プロデューサーが教える質問術

・たったひとつの石=質問で、その人の意外な素顔や、いままで見せなかった魅力、本音まで聞き出せる。この質問術でめざすのは、一石二鳥ではなく、「一石多鳥」なのです。

・ひとつひとつの質問は、全部が全部、相手がギクっとするような的を射た質問や、本質にズバっと切り込むような鋭い質問じゃなくていいのです。質問初心者は、たいていここを間違えてしまいます。「いまの人生観をつくった原点は?」「あらゆる価値判断の基準とは何か?」などという、どう考えたってすぐには答えられない質問を矢継ぎ早にしてしまい、結局、まったく話がもりあがらない。

・極端な話、「こんなこと聞いて、バカだと思われないだろうか……」くらいの質問でいいのです。「しょうがねぇな。こいつには一から十までひとつひとつ説明してやるか」と思わせるくらいのほうがトクなのです。

・過去の新聞や雑誌のインタビュー記事を集めたり、ネットで検索したりして徹底的に調べまくる、というところまではやりません。あえてやらないと言ってもいいでしょう。ヘンに予備知識があると、先入観や思い込みが生まれてしまうからです。

・出身が同じ、恩師が同じ、趣味が同じ、愛読書が同じ、共通の友人がいる……など、五つほどのネタを見つけておくといいでしょう。実際、会話のなかで使うかどうかは別としても、共通点があるという偶然に、何かその人との”ご縁”を感じて少し気がラクになるはずです。

・経験的にいえば、高い地位にいる人ほど、まわりにふだん、そういう人がいないためか、いわゆる”ツッコミ”を入れられると喜ぶタイプが多いです。

・会う前は怖そうなイメージだった人が、実際に会ってみたら、なんかいい人!よくありますね、こんなこと。これは実際に相手と会う前の”第ゼロ印象”と、会ったときの第一印象の振り幅がなせるわざ。(中略)じつは第ゼロ印象をマイナスイメージにしておくのが、第一印象をよくするコツなのです。

・ぼくが公の対談でよく使う第一問目は「自分のこと好きですか?」これまでの経験では、ほとんどの人の答えは「YES」でした。(中略)「好きです」と答えたあとは、「その理由は?」と次につんガリ増す。

・ビジネスマンなら、「めちゃめちゃ忙しいですよね?」もいいのではないでしょうか。あなたが話したいほどの人ですから、ヒマな人はいないでしょう。たいていの人は「そんなことないよ、あの仕事も一段落しているし」などと、一度は謙遜するでしょうが、それはそれ。「またまた、何をおっしゃいますか。それだけじゃないでしょう」と聞くと、「いやあ、じつはいま、こんなプロジェクトを考えていて……」などと続き、これも相手が気持ちよくしゃべれて、次につながる第一問となります。

・「いまの仕事をやっていてよかったと思った瞬間、やらなきゃよかったと思って瞬間を教えてください」。もし逆の立場であなたがこの質問をされたとしたら、しゃべりたいことがたくさんあるのではないですか。

・慣れないうちは、質問と”そのココロ”をセットにするといいでしょう。つまり、なぞかけの「○○とかけまして、○○と解く。そのココロは○○」のココロの部分を先に言ってしまうわけです。

・「そもそも、なぜこの会社に入ったのですか?」「そもそも、この作品の発想はどこから生まれたんですか?」このような「そもそも」で始まる問いは、その後の会話をどんどん広げてくれる、かなり使える質問です。

・尊敬する人、あこがれの人、目上の人との会話のなかで、絶対に言ってはいけないのが「わかります」という言葉です。わかるわけがないからです。

・「あなたの話を理解していますよ」と伝えるためには、ある程度、能動的なアピールが必要です。相手が語るエピソードに敏感に反応して、「それは、こういうことですよね」と、そこまでの話を要約してあげる。さらに一歩上をねらって、たんなる要約ではなく「つまり、損して得取れみたいなことですよね」「その戦略は、要するに一人メルトダウン状態ですね」などと、印象的なキーワードでタイトルづけしてあげる。

・「儲けすぎでしょう。日本を買おうとでもしてるんですか?」たとえば若手社長に対しては、こんな感じでほめてツッコむ。”ほめツッコミ”で距離が一気に縮まることがあります。

・必ずどこかで、質問したかった内容に関するキーワードが相手の口から出てきます。そのチャンスを逃さないように気を配っておきましょう。

・とにかく、長く話してもらえる質問をしていきましょう。「一対九」の割合で、九を相手にしゃべってもらうのが目標なのですから。そのためには、一般的にオープンクエスチョンと呼ばれている質問をぶつけるのがおすすめです。たとえば、「ずっと東京ですか?」。オープンクエスチョンとは、答え方やその範囲を限定しない質問のこと。

・はじめに、ざっくりとした流れだけでも決めておくと、質問の矢をスムーズに放つことができます。おすすめは、「現在→過去→現在→未来」の順番で聞いていくこと。映画の構成でよくありますね。

・「臨機応変力」はどうやったら身につけられるのか。残念ながら、そんなマニュアルはありません。とにかく、人に会うこと。たくさん会うこと。そうやって場数を踏んでいくと、あるとき突然「臨機応変」な自分に気付くはずです。はじめて「質問っておもしろいなあ」と心の底から実感できる瞬間だと思います。

ぼくも仕事柄、人に質問することは多いので、この一冊は大変学び多かったです。すぐに仕事で生かせるノウハウばかり。まだまだ「質問っておもしろいなあ」とは思うことができていないので、引き続き修行していきたいと思います。会話に悩んでいる方は必読といってよいでしょう。


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