北海道防災会議:北電社長が泊原発の再稼働要請 道幹部「場違い」批判
毎日新聞 2013年01月11日 北海道朝刊
北海道電力の川合克彦社長は10日、札幌市内で開かれた北海道防災会議で、停止している泊原発(泊村)の早期再稼働への協力を求めた。同会議は、東京電力福島第1原発事故を受け、道原子力防災計画の見直しが議題で、出席者からは「何を考えているのか」との声が上がっている。【円谷美晶】
同会議には道や自衛隊、放送局、医師会など56機関のトップや幹部が参加した。北電からは川合社長が出席していた。
道は原子力防災計画の修正案について説明した後、出席者に発言を求めた。
川合社長は、同社の防災体制の強化策について説明した後、「直接は関係ないが」と前置きした上で、「昨年から泊原発の長期停止によりご迷惑、ご負担をかけた。今年は安全の確認を大前提としていろいろな対策を講じ、何とか早い再稼働に向けて取り組んでいきたいのでよろしくお願いします」と述べた。
川合社長の発言について、道幹部の一人は「再稼働の話なんてする場じゃない。地元町村が聞いたらどう思うか」と話した。
道内には、泊原発1〜3号機があり、昨年5月に3号機が定期検査入りして以降、「原発ゼロ」が続いている。