ああ、灘高(週刊現在より)
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「入学試験の難易度は全国ナンバー1、それでいて校風は自由。有名なのに実態はあまり知られていない。灘高とは一体どんな学校なのか。卒業生にしか書けない、リアルなレポートをお届けする。」
「灘高等学校。今年も東大に103人、京大に35人の合格者を送り込んだ、超有名進学校だ。所在地は兵庫県神戸市。筆者は’93年に同校を卒業した。
東大合格者の数では開成高校(東京)に後れをとるが、1学年に220人の少数精鋭であることを加味すると(開成は400人)、おそらく「日本一頭の良い学校」と言えるだろう。」
これは今週号の『週刊現代』に掲載された記事「ああ、灘高」(日本で一番勉強ができた子たちの「その後」)の一部です。ちなみに今年の卒業生は218名。
「日本一頭の良い学校」という部分で東大合格者を頭がよい基準に考えているところはちょっと違うかなと思いました。「偏差値が高い」「勉強ができる」という意味でしょうが、京大、阪大進学者の多くは医学部で成績からいっても東大(理Ⅲ以外)進学者より上位にいた生徒たちも沢山います。大学名だけで頭がいい(成績がいい)というのはある意味勘違いですね。問題解決能力のある本当に賢い子は進学先に関係なくいっぱいいました
以前ブログでも紹介した『灘校』 なぜ『日本一」であり続けるか (光文社新書 橘木俊詔著)も読ませてもらいました。誇張されたところもありますし、それは一部の考え方に過ぎないと思える部分もあります。それは当然のことでしょう。ただ、言えるのは皆程度の差はあれ灘高卒業生というプライドを持っているということです。
世間一般からよく言われるのは「すごいね。どれだけ勉強させたの?小さい頃からどういう教育をしてきたの?」寝る間も惜しんで勉強ばかりしてきた可愛そうな子たちと思っていらっしゃる方もいます。
「少年野球もやっていたし、6年の時バスケもやっていたし、ゲームもするけれど外でもよく遊んでいたのでそんなにガリガリ勉強してたわけでも・・・」なんて言おうものなら自慢ととられ、
「どうせDNAがちがうのよねっ。」とイヤミを言われるのがオチですね
こういう話は少なからず周りに変な気遣いをしながら話すことになるか、全く話題にしないかです。灘校の学年を超えて多くの母親から聞いたところ、灘校生の幼少期には共通点がありました。小さいころから好奇心旺盛ということです
確かに東大に入ることがここではさほど特別なことではなく、普通に受験勉強をすれば東大には行けると思っている生徒が大半だと思います。(これも何気にいうと嫌みにとられますよね
ちなみに今年は国公立大学への現役合格者はなんと131名
慶応(8+38)早稲田(3+34)私立医科大(7+22)近畿大学(医学部)(0+6)・・・合格実績としての数で進学者数は不明
ハーバードとエール大学各1名ずつ進学
灘校新聞(2010.5.2)より付記
このデータを見る限りやはり大学進学成績は「日本一」と言えるような気がします
卒業証書授与(マイケルです)
3年さわやか3組 (卒業式)
全員灘高卒業生です
「なんでやねん!」
この記事は期間限定の公開です。(写真掲載は許可を得ております)
記事にもありましたが、皆小さいころはある意味目立ってよくできる子という感じだったと思います。マイケルに関しては神童などと言われたことなどありませんが、スポーツが得意だったので小学生までは文武両道で利発な子と言われていました。が、灘中に入った段階でそんなことは一度も思ったことがありません。あまりにも皆が賢すぎてついていくのが精いっぱい。劣等感すら感じるようになったと思います。入った時はそこそこの成績でしたが勉強が疎かになると順調に?成績は右下がりに下っていくのです。1,2年の担任のA先生に「ここは野球学校と違いますよ!」と言われ彼は奮起するどころか益々勉強をしなくなりました。
ちなみに小学校(地域の公立S小学校)の卒業時に担任の先生から生徒全員への一言欄にはこんなことが書かれていました。(原文のまま)
38.マイケル「算数抜群、図工も体育も得意な何でもできるマルチ少年でしたね。今年もわがジャイアンツの優勝をともに祝いたいですね。」マイケルもT先生も巨人ファン
39.Yくん「6年4組の秀才!きみの回答ぶりはちょっぴりキザでかっこよかったね。奈良の地でも活躍してね。」(奈良の東大寺中に進学)
41.Rくん「君のラグビープレーのカッコよさをみんなにも見せたかったな。雄弁さで中学校でも進んで発表しようぜ!」(ラグビー名門D大学のあるD中に進学)
これを見るとマイケルのピークは利発でかわいい子と言われた3歳とお笑いに精通しながらも文武両道といわれキレのあった12歳の頃でしょうか・・・
灘校担任団は基本的に6年間同じ。担任は変わっても担任団は中一から高三までずっと一緒
お互いを尊重しあっているので陰湿ないじめは基本的に発生しないですね。運動系のクラブにはやんちゃで元気な子が多いのですが、やはり数研や生物研究会、鉄道研究会などの文系クラブには恐ろしく専門的な知識をもっている凄い子たちがいっぱいいました。数学オリンピック、物理オリンピック世界大会で金賞や下級生で最年少で気象予報士の資格をとってマスコミに取り上げられていた子もいました。確かにオタクみたいな子もいましたね。スポーツで活躍する子、音楽方面でも鬼才は沢山いました。日本人十人目のノーベル化学賞受賞の野依良治教授も灘高出身です。
東京芸大に進学した先輩はプロの音楽家として活躍していらっしゃいます。そのピアノの技術はもちろんあふれる才能に驚かされます。先輩に関していうときりがないくらい凄い人が沢山いらっしゃいますね。世界の最高峰を制覇した登山家もいるし、財界の大物も政界、司法の世界にも沢山名前があがりますが、医学界にいたっては数えきれないくらいの方がいらっしゃいます。理系の大半が医学部を目指す傾向にあるのも事実です。(医師の子弟が多い)
先日の同週刊誌の記事に掲載されたKくん(生徒会会長だったマイケルの先輩)は世界一入りにくいグーグル社を蹴って起業なさるとか・・・ハーバードなど海外の有名大学に進学された先輩もいらっしゃいます。
灘校の何が凄いかって身近な友達がみな凄いのです。友達が皆先生みたいなものです。あれはあいつに聞いたらいい、これはこいつに任せればいいなんて感じなんでしょうね。教師の中には優秀な生徒の邪魔をせずモチベーションを持続させていけるように努めていらっしゃる先生もいらっしゃいます。生徒の質問に即答できない先生もいらっしゃるのは事実ですから・・・。
でも、生徒たちは身分をわきまえ、先生を蔑ろにするようなバカなことはしなかったと思います。この辺はやはり家庭教育の賜物でしょう。
灘校の先生はあくまで生徒の自主性を重んじて自由にさせてくれるのです。そこが、子どもたちが伸びていく秘密なんでしょうね。
マイケルの学年は父兄も先生とはフレンドリーな関係でしたね。これはこの学年の役員のお母さま方(基本優秀なお子さんの保護者にしかお声がかかりません
学年懇親会では先生方は歌(お上手です
ホント灘校は自由な雰囲気の学校なんです
5月2日、3日は灘校文化祭があります
マイケルたち野球部で結成された『NAんちゃってDAんさ〜ず』は文化祭で高一からEXILEを踊っていました
高三の時ダンスコンテストで優勝
懐かしい青春のひとこまです・・・
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