東京・六本木のクラブ襲撃事件で、警視庁が11日午後、暴走族の元メンバーら7人を逮捕しました。クラブにいた200人もの客の目の前で起きた事件にもかかわらず、逮捕まで4カ月以上がかかりました。
(社会部・伊井健太記者報告)
(Q.なぜ、ここまで時間がかかった?)
警視庁は、早い段階から防犯カメラの映像を公開するなどの捜査をして、犯行グループのメンバーの名前などは割り出していました。しかし、男らが犯行時に目出し帽をかぶっていたことなどから、そのなかの誰が実際に金属バットなどの凶器で藤本亮介さん(31)を殴ったのか、運転手役は誰だったのかなど、事件当時の役割をはっきりさせることに時間がかかっていました。まさに、殺人容疑をにらんだ捜査を続けていたといえると思います。また、犯行グループのうち、7人が事件直後に中国などに出国していたほか、国内に残った男らについても居場所が分からなくなり、その特定に時間がかかったことも理由の一つといえると思います。
(Q.残る2人について、今後の捜査の見通しは?)
現在、国外に逃走を続けているのは2人です。その2人のうち一人、33歳の男は石元太一容疑者(31)と並び、グループのリーダー格とみられています。この男は、実際に現場のクラブの中に入り、藤本さん襲撃の指揮を執っていたことも分かっています。警視庁などの呼びかけなどで11日に7人が出頭し、逮捕に結びつきましたが、捜査関係者によりますと、この2人については応じずに海外逃亡を続けているということです。再来週の22日に旅券返納命令の期限が迫っていることもあり、警視庁は引き続き関係者などを通じて出頭を呼びかける方針です。