X線フィルムに無数の黒い斑点が写る

ImageOut2ImageOut3








CR (Computed radiography) のX線モニターに黒い小点が無数に出る。
異物が付着したならX線は吸収されて白く写る筈だ。
黒く写るのは、放射線が透過してimage processorが感知したことを意味する。
当初は何か電気的なmechanical artifact だろうと思っていた。
しかし日を追うごとに程度が増す。
どうもおかしい。

原子炉建屋が水素爆発を起こした翌日から出現した現象だ。
3月17日から27日は特に顕著だった。
4月4日頃から黒点は減少して、今は殆ど写らない。
調べてみたら、北関東三県と東北・千葉・東京でも同じ現象が起きている。

医師の問い合わせが相次いで、CRのメーカーが分析した。
「福島第一原発から放出された微量の放射性物質を感知した」現象と結論した。

微量ってどれくらいだ?
X線に無数に写るのに微量なのか?
「人体に影響ない」というが、例の“直ちに影響はない”の類ではないのか?
「自然界に存在するレベル」という弁解はウソだ。
それが証拠に、フクシマ以前の写真に黒点は写っていない。

放射能は空中広く舞っているようだ。
野菜は安全だが食べないように、水は基準値以下だが飲まないように・・・・・
無知な凡人には何が何だか分からない。

寺田寅彦は、「正当に畏れる」ことが最も大切で難しいと言う。
危険を無闇に畏れることも安易に軽視することも適切ではない。
だがこの国では、何が危険なのかさえ知らされないのだ。
“知らしむべからず 拠らしむべし”は通らない。
情報は包み隠さず開示した方がいい。
国民はそれほどバカじゃない。