文章が苦手なひと必読!「20歳の自分に受けさせたい文章講義」

スポンサーリンク
2013/01/11


これいい本ですねー。僕も一応プロのライターですが、とても参考になりました。読書メモをご共有。


手取り足取り、濃ゆい「文章講義」

・文章の世界では、しばしば「考えてから書きなさい」というアドバイスが語られる。考えもなしに書きはじめても、いい文章にはならないと。たしかにそれはその通りなのだが、もしも目の前に20歳の自分がいたら、僕はもっと根本的なアドバイスをおくるだろう。つまり、「考えるために書きなさい」と。書くことは考えることであり、「書く力」を身につけることは「考える力」を身につけることなのだ。

聞いた話を、誰かに話す。これは”翻訳”の第一歩だ。実際、ぼくも取材が終わると、誰かを捕まえて取材した内容を(その日のうちに)話すように習慣づけている。複数回や長時間におよぶロングインタビューは別だが、60〜90分程度の取材なら、必ず誰かに話す。この効果は絶大だ。

・普段の自分たちがしゃべっている言葉をテープに録音して、一言一句も漏らすことなく文字に起こしてみれば驚くはずだ。率直に言って、まるで意味がわからない。(中略)言葉だけを取り出してみた場合、われわれの会話は驚くほどデタラメなのだ。

・ぼくは、文章を書こうとする人の多くが、大事な視点を忘れている気がする。それは、「読者は文章を”眼”で読んでいる」という事実だ。(中略)書き手の側も聴覚的なリズムを気にする前に、「視覚的リズム」を考えなければならない。

・句読点についてぼくは明確なルールを設けている。それは、「1行の間に必ず句読点をひとつは入れる」というルールだ。

・ここまで触れてこなかったが、文章にリズムを持たせるには、もうひとつシンプルな方法がある。断定だ。言い切ってしまうことだ。

・個人的にぼくは、みんな批判を恐れずもっと断定すべきだと思っている。これは文章もそうだし、日常会話でもそうだ。断定するには相当な自信が必要だと思われるかもしれないが、僕の考えは逆だ。自信があるから断定するのではなく、自信を持つために断定する、というアプローチを考えてもいいのではなかろうか。

・起承転結ほど人によって評価の分かれる話もない。嫌う人は、徹底的に嫌う。ぼく自信、ライターの仕事を始めて以来、起承転結の重要性を説く先輩にはお目にかかった記憶がない。(中略)思わず「起承転結にとらわれるな!」といいたくなるのだが、じつはそれほど忌み嫌うべきものではないし、むしろその存在価値を大いに再評価するべきだと思っている。

・主張やメッセージという言葉には、弁論大会のような肩肘の張った印象があるかもしれない。そこでこれを”言いたいこと”と言い換えてもかまわないだろう。文章を読むとき、読者は必ず「この人は何を言いたいのだろう?」と考えながら読んでいる。書き手の姿が見えないことには、読み手としての軸も定まらないのだ。

・文章を書くことは、他者を動かさんとする”力の行使”なのである。

・文章は”面倒くさい細部”を描いてこそ、リアリティを獲得する。そして”面倒くさい細部”の描写によって得られたリアリティは、読者の理解を促し、文章の説得力を強化するのだ。

・文字量については頭で数えるのではなく”眼”で数える習慣をつくろう。以下がその条件である。
①ワープロソフトの文字数と行数を固定して、1ページあたりの文字量を覚える。
②行数を表示させるか、グリッド線を表示させる
③何行で400字になるかを頭に入れておく

・多数派をターゲットとすることをやめ、読者を絞り込むこと、特定の”あの人”にまで絞り込むことに躊躇する必要はない。むしろ、”みんな”から喜ばれようとするほど、誰からも喜ばれない文章になる。

・たとえば、作家が1年がかりで書いた本を、読者は通勤電車の2時間で読んでしまう。かなりの言葉を読み飛ばしながら、面白いところだけを拾いながら、さっさと読み終えてしまう。「集中して書いたもの」がそのまま「集中して読んでもらえる」と思っているなら、それは大きな間違いだ。

・意識的なものであれ、無意識的なものであれ、われわれが”小さなウソ”をついてしまう理由は簡単だ。ひと言でいって「理解が足りないから」である。自らが語ろうとする対象について、まだまだ理解が浅いから”小さなウソ”が出てしまうのだ。

・文章には”自分の頭でわかったこと”以外は書いてはいけない

・文章を書く上においても「なぜここにこの一文が入るのか」あるいは「なぜここにこの一文が入らないのか」をしっかりと説明できる自分であらねばならない、と思うようになった。

・推敲するにあたって最大の禁句となるのが「もったいない」である。(中略)読者は、あなたの「がんばり」や「悩んだ量」を評価するのではない。あくまでも、文章の面白さ、読みやすさ、そして書かれた内容について評価を下すのである。文章を書いていて行き詰まったとき、「なんか違うな」と思ったとき、原稿を読み返してみると、けっこうな確率で「もったいないから残した一節」が紛れ込んでいるはずだ。

その他、起承転結の使い方、映画に学ぶ編集、文章構成についてなどなど、網羅的で実践的な文章講義が展開されています。文章が得意なひと、苦手なひと、本業ライターのひとなどなど、どんな方が読んでも学びがある良著です。

僕はひたすら文章を書きまくることによって、自分なりの文章技法を身体にしみ込ませています。あまり明文化してこなかったのですが、今年は文章術系の本を一冊書く予定なので、ぼちぼち言葉にしていきたいと思います。



Google+プロフィールへ