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危険運転致死傷罪の適用拡大へ試案
1月11日 6時15分

危険運転致死傷罪の適用拡大へ試案
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法務省は、飲酒運転など悪質な違反に対する罰則を強化するために設けた危険運転致死傷の罪について、適用できないケースが相次いでいることを踏まえ、適用範囲を拡大する試案を取りまとめました。

刑の上限が20年の危険運転致死傷の罪は、飲酒運転など悪質な違反に対する罰則を強化することを目的に12年前に制定されましたが、去年4月に京都府亀岡市で無免許運転の車が登校中の小学生の列に突っ込み10人が死傷した事故などでは適用されず、遺族らが適用範囲の拡大を求めています。
こうしたなか、法務省は、危険運転致死傷の罪の適用範囲を拡大する試案を取りまとめました。
まず、道路を逆走したり、歩行者天国など通行が禁止されている道路を危険な速度で走行したりして、人身事故を起こした場合は、すべて危険運転致死傷の罪を適用するとしています。
また、「正常な運転が困難な状態」に限られていた、アルコールや薬物の影響による事故については、「より危険性の程度が低い」場合を新たに設け、人を死亡させた者は15年以下の懲役を科すとしています。
さらに、「運転に支障を及ぼすおそれがある病気」も、対象にするとしています。
このほか、アルコールや薬物の影響を隠す目的で、人身事故の現場から逃走するなどした場合は、12年以下の懲役を科すとしています。
いずれの場合も、無免許運転では、刑罰をより重くすることを盛り込んでいます。
法務省は、この試案を近く法制審議会に提出し、答申を待って刑法の改正案を取りまとめることにしています。

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