野球殿堂入りを決める野球体育博物館の表彰委員会は11日、競技者表彰のプレーヤー表彰にプロ野球広島の投手として先発、救援の両方で活躍した大野豊氏(57)、エキスパート表彰には完全試合を含め3度の無安打無得点試合を達成した広島の外木場義郎氏(67)を選出したと発表した。
特別表彰では福岡・小倉中(現小倉高)でエースとして夏の甲子園大会を2連覇した福嶋一雄氏(82)を選んだ。殿堂入りは計180人となった。
大野氏は1988年に最優秀防御率と沢村賞を受賞。91年には最優秀救援投手を獲得した。97年に42歳で2度目の最優秀防御率に輝き、タイトル獲得の最年長記録をマーク。史上6人しか達成していない「100勝、100セーブ」を挙げた。
外木場氏は速球と大きなカーブで68年に最優秀防御率を獲得するなど広島の低迷期を支えた。75年には20勝で最多勝と沢村賞に輝き、広島の初優勝の原動力となった。3度のノーヒットノーラン達成は沢村栄治(巨人)と並ぶ最多タイ記録。
福嶋氏は47年に夏の甲子園大会で全5試合を完投して優勝、翌年は全5試合を完封して2連覇した。早大では4度のリーグ優勝を経験し、八幡製鉄(現新日鉄住金)に入った54年の都市対抗ではチームを17年ぶりの優勝に導いた。
プレーヤー表彰には有効投票数の75%以上(今年は243票)が必要で大野氏は273票を集めた。指導者も対象となるエキスパート表彰の外木場氏は有効投票38票のうち、29票を集めた。(共同)