兵庫県警、暴力団担当刑事を性風俗接待などで処分へ
兵庫県明石市在住の建設業Yさん(41歳)が、こう打ち明ける。
「昨年5月ごろ、知人が明石署に逮捕されたんです。すると、当時、仕事でつき合いがあり、警察に顔がきくというGが、『警察の狙いはYさん。自分が警察に頼んで、もみ消してあげるから、50万円用意してほしい』と言ってきました。私が『何の容疑?』と尋ねると、Gは『それは言えないけど、今は他人名義の携帯電話を使用していても逮捕されるから』と答えました。私は、50万円で済むならと、言われたとおりにすることにしたんです」
2011年6月16日、Yさんは神戸市の繁華街・三宮の喫茶店で、Gと兵庫県警察本部組織犯罪対策課の常深洋蔵(つねみ・ようぞう)警部補と会った。
「常深警部補とは初対面で、彼は私に警察手帳を示し、名刺をくれました。開口一番、常深警部補は『あなたを捕まえるところだった』と言ったんです。私はGと事前に打ち合わせたとおり、常深警部補の目の前で、Gに現金50万円を手渡しました」
その後、Yさんは2回、Gから連絡を受けて、常深警部補らを接待している。
「9月8日、常深警部補と部下2人、Gを魚料理屋で接待し、部下2人が帰ったあと、常深警部補とGを高級クラブや性風俗店で接待しました。12月24日、常深警部補と部下1人を焼き鳥屋、高級クラブ(写真左が常深警部補、同右が部下)、性風俗店で接待しました。前者が25万円ぐらい、後者が20万円ぐらいかかりました」
2012年1月、Yさんが常深警部補らに対する接待に関して兵庫署で話したことから、兵庫県警本部の監察官室や捜査第2課が動き出す。
7月7日、筆者は電話で常深警部補にインタビューした(以下、敬称略)。
――Yさんから、「昨年6月、常深さんとGさんと三宮の喫茶店で会い、50万円渡した」とか、「(同年)9月と12月に常深さんらを接待した」という話を聞いている。これについて、どういう認識か。
常深 私は、その件で、(兵庫県警)本部の捜査2課に調べられている。だから、個人的に話をすることはできない。本部を通してほしい。
――(Yさんから)50万円は受け取ったのか。
常深 受け取っていたら、とっくに逮捕されている。
――だが、隣のGさんが受け取ったのではないか。
常深 それはわからない。
――「わからない」のか。
常深 私は、あなたの質問に答えることはできない。今、(懲戒)処分待ちの状態。本部に質問してほしい。
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