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あんぎゃーすが風邪を引いた。
こんなネタになりそうな事を、私が放置しておく訳が無い。
そのに
「くしっ…」

「…38.5。完全に風邪だねー。全く、なんでこんな時期に風邪なんかひくのか…」

「うぅー…」

私ことKは、あんぎゃーすの熱を測っていた。



事の始まりは朝、私が起きてもあんぎゃーすがまだ寝ていたのが原因だった。

いつもは私よりもかなり早く起きるあんぎゃーすが珍しいなぁと思いつつ、あんぎゃーすの部屋へ起こしに行く。

「(ノック)もしもしあんぎゃーす?もう朝だよー?起きなよー(朝7:30)」

…返事が無い。

「…入るよー」

流石に不審に思って、部屋に入ってみる。

「…んぁ、Kぇ…」

どうやらちょうど起きたようだ。

あんぎゃーすの顔は紅く染まり、息が荒い。

これは…

「ごめん、襲っていい?
…嘘だから、そんな目で見ないでよ。ごめんって。
風邪引いた?随分辛そうだけど…」

「…そうみたい。起きたら身体がだるいし熱いし…なんで今の時期か知らないけど…」

うー…と唸りながら布団に口元を隠すあんぎゃーす。

…ああ、本当に可愛い…///

「…その目は何、その目は。
考える事がわかるって。
うぅー…困った…」

「とりあえず熱測ろうか、体温計持ってくるねー」



とまあ随分省略したけど、こんな感じになった訳だ。

「全く…とりあえず今日は私が看病してあげるから、早く治してよ?」

風邪くらいで何を大袈裟な、と思うかもしれないが、心配なものは心配なのだ。

それに、実際風邪が原因で死ぬことだって無い訳じゃない。

滅多に無いけどね。

「じゃあとりあえず朝食作るよ。食欲はある?」

「…あんまり無いから私の分は良いや。
寝てるから、昼に起こして…」

「薬と水持ってくるまで待って。
薬飲んだら寝てもいいから」

「はーい…」

といいつつ目を閉じるあんぎゃーす。

いや、寝ないでってば。



「はい、これ風邪薬。ちゃんと飲んでよ?」

「んー…」

前に使った残りがまだ残っていたから良かった。

今度薬局行かなきゃなー。

錠剤を口に含み、ペットボトルの水で嚥下するあんぎゃーす。

熱を持って真っ赤な肌、汗に濡れて光る首筋、張り付く髪…色々際どい。

とにかくエロい。エロ過ぎる。

「んくっ、んくっ、…ぷはっ…ん、薬は飲んだよ。
私は寝とく…」

「…あっ、うん、お休みー」

部屋の外へ出て、ほっと一息。

「…危うく襲うところだった。あんぎゃーすエロいよあんぎゃーす」

…どうやら私も混乱してるらしい。

とりあえず、今日の家事とかは全部やっておかないと。

その前に朝ご飯…簡単なもので済ませるかな。



洗濯や掃除を済ませ、あんぎゃーすの部屋へと行ってみる。

「もしもし起きてるー?」

「んー…起きてる…げほっ、げほっ…んぁ…」

「…大分咳してるね、きつい?」

「…きつい」

ありゃりゃ、本当にきついみたいだ。

あんぎゃーす、こういう泣き言言わないからなー…

あんぎゃーすの額に額を当てる。

…うん。凄く熱い。

「やっぱり、熱が下がらないね。とりあえず汗を…どうしたの?」

必死で目を逸らそうとするあんぎゃーす。

…ああ、なるほど。

「…顔が近くて恥ずかしかった?」

「んっっっ…///」

耳元で囁くと、ぶるりと身を震わせる。

「んふふー、やっぱり可愛いなーもー♪」

「馬鹿、やめてってば!///」

布団を剥がして潜り込む。

「風邪!移るって!///」

「んー、いいよ別にー」

「明日テストでしょうがK!///」

んーまあ、確かに明日から期末テスト週間だけど…

「…まあ大丈夫でしょ。ほらほら、とりあえず汗かいた服を着替えよーかー」

「わっ、馬鹿急に脱がすなっ!///」

「病人は人に任せて寝てればいいのー。
身体、怠くてあんまり動かせないんでしょ?」

「う…」

なんだがいつもより抵抗が少ないから鎌かけてみたけど、当たりですか。

「はいはい、じゃあ大人しくしててねー」

「うわ、ちょ、どこ触って…いひゃぁ!///」



「はい、オッケー。昼過ぎにまた薬持ってくるからねー」

「うー…///」

着替えさせつつ悪戯、まあ常識だよね。

どんな悪戯したかって?
…R18制限に引っ掛かるので、ここでは書くわけにはいかんのです。すいません。

で、自分は昼飯。

11:30だから少し早めの昼飯だけど、これから勉強せねばならんのです。

まあそんな重いもの食べる訳じゃ無いし。

実は今回、あんぎゃーすと賭けをしているのです。

…5月の中間テストの成績があんまり良くなかったので…

賭けの内容は以下の通り。

勝利条件:一学期期末テストで35位以内に入る。
敗北条件:一学期期末テストで80位を下回る。

もし勝ったら、なんでも好きな事をしてくれるそうです。
逆にもし負けたら、夏休みの間地獄の勉強漬けに…ガクガクブルブル(((((((゜A゜;)))))))

あ、31〜79位の場合は特に何も無いようです。
流石に31位以下で罰ゲームはプレッシャーがやばい。

という訳で、1時間半程勉強。

長い間ぶっ続けでやったって、集中力なんかもたないし。



「薬と雑炊持ってきたよー」

「うん、ありがとー…」

半分寝てるのか、目が開いてない。

「ほらほら寝てないで、とりあえず薬だけ飲んでよ。
一応雑炊作ったけど、食べる?食欲無いなら下げるよ?」

「…半分くらい食べる…」

「じゃあちょっと身体起こして。
ほら、あーんして。あーん」

「あー…」

素直に口を開ける。
どうも久しぶりに風邪なんか引いたからか、どうも幼児退行を起こしてるっぽい。

あんぎゃーすが前に風邪引いたの、2年前だもんなぁ…

とりあえず小鳥にご飯をあげる親鳥のように、あーんを堪能する。

まじでこれだけでご飯三杯くらいいける。

「ん、これくらいでいい?
水置いておくから、時々飲んでね?」

そう言って部屋から出る直前、その言葉は発せられた。

「んー…寝るまで…手、繋いで…」

「っっっっっ!!??/////」

薄目を開け、布団の中から手だけを出してにぎにぎするあんぎゃーす。

多分あんぎゃーすは私を殺す気だと思う。
主に萌え的な意味で。

そのまま固まって動けない私。

「K…て…ちょーだい…」

「っあぁ、ごめんごめん…///」

眉をひそめはじめたので、慌ててあんぎゃーすの手を握る。

「ん…」

途端にあんぎゃーすの身体から力が抜け、そのまま目が閉じられる。

私の手を握って、心底安心したように眠りにつく。

…私が部屋を出る30分後まで、我慢するのが大変だった。
何をかって?襲い掛かるのを我慢するのをだよ、言わせんな恥ずかしい。



…さて、部屋から出た後は勉強である。

狙うは35位以上!

頑張るぞーっ!



3時間と半分が経過し、午後5:30。

まあとりあえずの復習は終わったので、後は夜に追い込みをかけるだけ。

一夜漬けなんて愚の骨頂。日々の積み重ねと復習が、最後の最後で実を結ぶのだ。

「…さて、あんぎゃーすは起きてるかな?
入るよー?」

…入ってみる。

「…寝てるか、そりゃそうか」

遮光カーテンのお陰で暗い部屋には、起きている人間の気配は無い。

ベッドには、私が部屋を出た時と変わらない姿のあんぎゃーす。

寝息をたてて、ぐっすりと眠っているようだ。

「…流石に起こすのはまずいよね。
冷えピタだけ変えていこうかな」

既に温くなっていた冷えピタを、新しいものと交換する。

さて、あんぎゃーすの為に食べやすい雑炊を作って来なきゃ…



「んぅ…」

「あ、起きた?」

「ぁ…K…?」

うっすらと目を開くあんぎゃーす。

まだ寝ぼけてるのか、むにゃむにゃと口を動かしている。

「もう7時だよ?ひとまず起きて。
汗かいたから服を着替えるのと、薬飲むのと、ご飯はいる?」

「…ちょっとだけ」

「はい、じゃああーんして。あーん」

「…あーん」

また昼と同じようにご飯を食べさせてあげる。

ああ、やっぱり和むわぁ…

「はい、これ薬とお水。お風呂入る?」

「んぐっ、んぐっ……やめとく。
風邪引いてるときは風呂は入らないほうが良いってどこかで聞いたし」

「じゃあ、着替えと汗拭くくらいは私がやろうか?
汗が酷いし、このままじゃ悪化するよ?」

「い、いい!///一人でやる!///
だからいいってば!///」

「まあまあ」

「話を聞けっ!///
だから脱がすなーっ!///」
感想の最下段に「ふもっふふもっふ」といれてくれたら、覚悟を決めてノクターンで「そのいち」と「そのに」で省略した部分を書こうかと思います。


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