石川遼が２年１２億円契約

　石川遼（２１）＝パナソニック＝が“新パートナー”と世界に挑む。１０日、千葉県成田市で記者会見し、キャロウェイゴルフとの契約を発表。そのまま今季から本格参戦する米ツアーに向けて成田空港を出発した。契約は年間６億円で期間は２年（金額は推定）。米国に本社を置くグローバル企業の支援を受け、世界の強豪と戦う。

　新たな門出に、みじんの不安もなかった。米ツアー出発直前の会見。「キャロウェイの一員になれてうれしい。新たな１４本のクラブで戦うのが楽しみです」。クラブ、ウエア、帽子、シューズなどボール以外の総合契約。アレックス・ボーズマン社長と握手を交わし、笑みを浮かべた。

　昨夏から複数のメーカーが繰り広げた争奪戦。決め手は安心感だ。「世界中、どこでもサポートを受けられる。フィッティングも１回で思った通りにしてくれて驚いた」。世界６０カ国以上の拠点と、技術の高さに納得。同社も春先は日本人スタッフを帯同させ、万全の体制で石川を支える。

　同社はフィル・ミケルソン（米国）やアーニー・エルス（南ア）とも契約。そうしたビッグネームと接する機会も増えるだけに「ミケルソンにウエッジのことを聞きたい。今までは聞けなかった」。文句ない環境が整っただけに気合も入る。

　「結果を出すことに集中できる準備は整った。あとは自分がやるだけ」。１月１０日は５年前にプロ転向を発表した日。「これが新しいスタート。日本の開幕戦までにいいニュースを届けたい」。２１歳での新たな出発。世界を舞台に、第２幕が始まる。石川の米ツアー初戦はフマナ・チャレンジ（１７〜２０日、カリフォルニア州）。　（寺西雅広）

　クラブやウエアはキャロウェイと契約したが、ボールはダンロップスポーツ社との契約を１年更新した。キャロウェイはボールも含めた契約を提示していたが、石川は過去３シーズンにわたって使ってきたボールを選択。「打感など、なじみもある。（短い期間でほかのボールに）慣れるのは難しい」と話した。