田中賢介　ジャイアンツ入り　キャンプ招待付きマイナー契約

　日本ハムから海外ＦＡ権を行使した田中賢介内野手（３１）が、昨季のワールドシリーズを制したジャイアンツとマイナー契約に合意したことが９日、分かった。招待選手としてメジャーのキャンプに参加する。球団から数日中に正式発表される見込みだ。

　球団関係者によると、レンジャーズなど４球団からキャンプ招待のオファーを受け、ジャイアンツを選んだ。所属するナ・リーグは指名打者がなく、控えでも代打などの出場機会が多いことが決め手になったという。

　契約はメジャー４０人枠に登録された場合にあらかじめ設定された年俸などが切り替わる「スプリット契約」。田中が守る二塁には昨季のア・リーグ優勝決定シリーズでＭＶＰに輝いたマルコ・スクタロがいるため、複数の守備位置をこなすユーティリティー選手として開幕メジャーを目指す。

　田中は２０００年に東福岡高からドラフト２位で日本ハム入り。２００６年にレギュラーの座をつかみ、４度のパ・リーグ優勝と１度の日本一に貢献した。昨季は８月末に左肘付近を骨折し、出場１１４試合で打率３割、３本塁打、３２打点、１３盗塁だった。

　１７６センチ、７８キロと小柄ながら、ボウチー監督は機動力や小技を使った「スモールベースボール」が持ち味。チーム哲学にピタリとはまれば、存在感も増すはずだ。