大谷　２軍キャンプスタート

　食べちゃいたいほどかわいいけど、見たくない！？　日本ハムは１０日、千葉県鎌ケ谷市の勇翔寮でスカウト会議が行われ、栗山英樹監督（５１）や山田正雄ＧＭ（６８）らが出席。スカウティングや育成方法などを話し合い、投打の二刀流を目指すドラフト１位の大谷翔平投手（１８）＝岩手・花巻東高＝について、春季キャンプは２軍（沖縄・国頭）スタートで、じっくり育てていく方針を固めた。

　１１日から始まる新人合同自主トレを前に「オレは（大谷を）見ないよ。見ない方がいい」と栗山監督が宣言。「といっても見ちゃうんだけど」と複雑な心境を明かしたが、そのココロはこうだ。動いている姿を見たら、すぐにも１軍で使いたくなるかもしれない。２軍でじっくり育てるには見ない方がいい−。日本ハム本社の年頭式典でも「大谷はとてもかわいい。食べちゃいたい」と発言したほど、ほれ込んだ新人だからだ。

　山田ＧＭも「投打一緒に、というのは大変そう。投げる、打つよりも、まずは２軍で体づくりした方がいい。そういう球団としての考え方を伝えたし、監督もそう思っていると思う」と話した。

　阪神のドラフト１位・藤浪、中日の同２位・浜田と『高校ビッグスリー』のうち２人は、両球団監督が１軍スタートを明言している。また、オープン戦日程が発表された時、栗山監督自身も、２月２３日阪神戦（名護）で藤浪ＶＳ大谷の黄金ルーキー対決の構想をぶち上げていたが、ここはじっと我慢の子。将来に大きな花を咲かせるため、はやる気持ちを抑えて、スロースタートを命じる。　（竹村和佳子）