韓国でも厳寒 全国一斉に停電想定訓練

1月10日 13時9分

厳しい寒さが続く韓国で、１０日、電力不足に陥った場合を想定して、国民に電気を消すよう呼びかけたり停電した駅のエレベーターなどから乗客を救助する訓練が全国一斉に行われました。

ことしは日本だけでなく韓国でも厳しい寒さが続いていて、ソウルの１０日朝の最低気温は平年を６度ほど下回る氷点下１２度３分を記録しました。
このままの寒さが続けば、今月の下旬にかけて予備の電力が１２３万キロワットまで減少し、電力不足に陥るおそれが出ています。
そうした事態に備えるため、韓国政府は１０日、大規模な停電が起きた場合に対応する訓練を全国一斉に実施し、午前１０時から２０分間、すべての国民を対象に家庭や職場で電気や暖房を消すよう呼びかけたほか、アパートや電車の駅などでは停電を想定した救助訓練を行いました。
このうちソウル中心部にある地下鉄の駅では、午前１０時に駅職員や警察官、消防隊員合わせて４０人が参加して訓練をし、エレベーターの中に閉じ込められた乗客を救助隊が助け出しました。
また、駅構内では、開かなくなった車両のドアを駅職員が手動で開けて乗客を誘導しました。
韓国政府では、こうした訓練を通じて厳しい電力事情を国民に強く認識してもらい、引き続き節電を呼びかけることにしています。