回答します。
あんまり言われてない説であり、証拠もないから、憶測であることを前置きしておきますが・・・・
概略
業者側が、コンプガチャを急遽中止にしたのは、おそらく役所の手入れを未然に防ぐための方策だったと思われます。
詳細
絵合わせ、ってのは、ほかの方も言われているように、
「お菓子のおまけについているカードを集めて、いくつかの指定された組み合わせセットができると、さらに凄い景品がもらえるので、頑張って集めてね!!」
という仕組みです。
この場合それぞれのカードの出てくる確率は、誰が買っても、また、現在全部獲得寸前(ヘビーユーザー)であっても、初めて買う人(ライトユーザー)でも、同じ確率でそれぞれのカードが出てくるでしょう。
それでも、射幸心をあおる、ということで問題になったのです。
今問題になっているコンプガチャなるシステムは、ゲームを提供する会社は、それぞれのユーザの
ゲームプレイ歴、
カード所有内容、
ガチャの実行歴、
これまでにガチャにつぎ込んだ金額、
プレイ頻度
などのデータを持っています。
ゲーム会社はより多くの金を巻き上げたいわけですから、これらの個人のゲームデータを当然活用しますわな。(俺が社長だったら当然、命じる。俺が社長でなくても、ゲーム製作の現場の指揮官が当然気づく)
例えば10枚のカードをコンプリートすればよりレアなカードがもらえる仕組みだったとしましょう。
ゲーム履歴の浅いユーザに対しては、ゲーム世界に引きずり込むために、早い段階ではなるべくダブりが出ないように、カードを与えるでしょう。そしてそんなことは簡単ですよね。
だって、そのプレイヤーのゲーム履歴も手元に持っているカードの種類もゲーム会社にはぜーんぶ筒抜けなんだから!!!!
(もっと言えば、そのゲームだけでなく、そのゲーム会社や運営会社が提供するすべてのゲームのゲーム履歴も調べて、どのようなゲームが好きな人なのか、どういうときにアツくなってお金を落とすのか、どういうときに飽きてやめてしまうのか、という事を個人プレイヤーごとに、そして全プレイヤーのデータを収集しているはず)
で、10枚コンプリートだったら、5,6枚目辺りまではダブりなしで、最小回数ガチャするだけで持たせてやるでしょう。こうなると、プレイヤーは
「あ、比較的欲しいカードが出てくるんだな。これならコンプも簡単だな」
と思うでしょう。
でもここから先は難関にします。
7,8枚目はそう簡単に渡しません。何回もダブりを出して、悔しがらせます。他のプレイヤーとの交換をしなくては手に入らないようにしたり、それまでのその人の「ガチャ注ぎ込み金額」をにらみながら、ぎりぎりまで金を引っ張って(出させて)、破産寸前のところで、7,8枚目を出させてやります。
まるで結婚詐欺師が結婚を餌に
「お母さんが病気なの、入院費用が必要なの。私の事を愛しているなら援助して頂戴。」
「妹が妊娠しちゃったの、中絶費用が必要なの。私の事を愛しているなら援助して頂戴。」
「父の会社が倒産したの。生活費が必要なの。私の事を愛しているなら援助して頂戴。」
などなどなどなど、いろいろな理由をつけて、少しずつ何度も金を出させるように・・・・
そんなことできるの? と思うかもしれませんが、ガチャは同じ確率で当たりが出てくる福引やクジではありません。プログラム上で動かすものですから、どのカードを出すか、なんてのは容易に操作が可能なはずです。そして憶測ですが、やっているでしょう。(少なくとも私が社長なら、”やれ”、と命じます。)
何とかして8枚目まで集めたプレイヤーはここまで来たら引き下がれないでしょう。もう今まで注ぎ込んだ金の倍以上注ぎ込んででも、9,10枚目を引き当てて、コンプを狙うと思います。(もちろん、ゲームとしての面白さが伴わないとだめですけどね)
その為にゲーム会社は何度も何度もダブりを出してガチャをやらせます。
プレイヤーは
「もう8枚、9枚手元にあるんだから、ダブりが出ても仕方がないよな」
と思って熱くなって何ともガチャをやりますが、ダブりの確率が尋常でないことに気が付かないのです。(もちろん、”気が付かせない”わけですが)
こうやってゲーム会社はプレイヤーの心理と懐具合を慎重に計りながら、可能な限りゲームに金をつぎ込ませる、という新しいビジネスモデルを開拓したのです。
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コンプガチャはマスコミ批判を浴びた当時は「ただちに違法性はない」と強気の姿勢でしたが、数日後、大手運営会社が協議して、急に各社ともコンプ停止の姿勢を表明しました。
おそらくこういうことが考えられます・・・・・
多分、公正取引委員会による手入れが濃厚になったのでしょう。
過去この手の「クジもの」に公正取引委員会が手入れをしたとき、実際にクジの内容を実地調査しました。
当たりくじ付きのアイスキャンデーが問題になった時、公正取引委員会がクジの内容を調べて、夏と冬で
は当たりの本数が違うことを突き止めたそうです。
暑い夏は何もしなくても売れるので当たりくじを少なくし、冬は売れなくなるので客寄せのために当たりくじがたくさん入れた状態で氷菓メーカーが出荷していたことがバレました。このように当たりくじの本数を操作することは禁じられているために、罰せられました。
これと同じように実地調査をされて、プログラムをチェックされると、カードの引当率やどのカードを出すか、を操作していた事がばれてしまいます。その類はゲーム製作会社(バンダイナムコとかコナミとか)も運営会社(グリーとかDeNAとか)の両方に及ぶでしょう。
公正取引委員会の人間がプログラムのコード一つ一つをチェックできなくとも、仕様書に当たり確率の操作の旨が書いてあったり、プログラマやSEへの聞き取り調査などすればすぐに発覚します。
もしそんなことが明るみに出れば、ユーザからとんでもない反発を食らいます。現状のゲーム代金の支払い拒否が相当件数起きるでしょうし、数十万円使ってしまったユーザは弁護士を立てて、返還訴訟を起こすかもしれません。
ここまで急成長していた業界ですから、マスコミも叩くときは手のひら返しでめちゃ叩きます。
毎日毎日ワイドショーネタになって、みのさんや宮根さんが鬼の首を取ったように叩きまくるでしょうね。
そうなったら携帯ゲームビジネスそのものが崩壊してしまい、業界が総崩れになります。それを防ぐために、急きょ
「コンプガチャは自主的に終了!!!」
の姿勢を打ち出して、役人の手入れを未然に防ぐ作戦に出た、と考えられます。
ご参考になれば幸いです。
投稿日時 - 2012-05-21 16:10:28