福井県小浜市加斗の飯盛(はんせい)川河口で10日、深海魚の「リュウグウノツカイ」が浮いているのを地元の男性が見つけた。住民たちが陸に引き上げると全長4・1メートルあり「まるで大蛇のよう」。今年のえと「巳(み)」にちなんで「良いことが起きる前触れであってほしい」と期待している。
同日正午ごろ、すでに死んでいたのを、近くの船舶置き場でサービス業を営む堀厚さん(66)が見つけ、地元の漁師らと一緒に引き上げた。全身銀白色で、ひれは赤色。傷はほとんどなかった。
「生きたまま見ると良いことが起きる」「天変地異の前触れ」などさまざまな言い伝えがある珍魚なだけに、住民たちは興味津々で観察。地元の漁師は「20年以上漁師をしているが、この辺で見つかったのは初めて。ええ知らせか、悪い知らせか、どっちか気になるわ」と笑顔を見せていた。
坂井市三国町の越前松島水族館によると、日本海側で冬から春にかけて潮流に乗って浜に上がったり、底引き網にかかることはあるが、「生態などはっきりしたことは分からない」という。