具体例 例えば、A={ x∈R|3≦x≦7 } の最大元と最小元は、 maxA=7 、minA =3 である。 一方、A={ x∈R|3<x<7 } の最大元と最小元は存在しない。 このとき、「 最大元 ( 最小元 ) が存在しない 」 という表記に戸惑う人がいるかもしれない。そこで 、仮に最大元 c が存在すると仮定しよう。 すると、c と 7 の間には実数が存在する。( ※ 定理1(実数の稠密性)) この実数は c より大きくて、7 より小さいのだから、c が最大元であるという仮定に反する。したがって、最大元は存在しない。
具体例
集合 A を
とする。このとき、maxA=1 であるが、minA は存在しない。
を満たす b 全体の集合を 『 A の上界 』 という。
また、集合 A に属している任意の数 a について
を満たす c 全体の集合を 『 A の下界 』 という。
集合 A が上界をもつとき、「集合 A は上に有界である」 という。
集合 A が下界をもつとき、「集合 A は下に有界である」 という。
集合 A が上下に有界であるとき、「集合 A は有界である」 という。
「 上界 」 を 「 じょうかい 」 と読み、「 下界 」 を 「 かかい 」 と読む。
集合 A を
とすれば、supA=1 、infA=0 である。
上限は A に属しているが、下限は A に属していない。