５日前にも「１０発殴られた」…桜宮高バスケ部主将自殺

　大阪市立桜宮高２年でバスケットボール部主将の男子生徒＝当時（１７）＝が、顧問の男性教諭（４７）から体罰を受けた後に自殺した問題で、大阪市教育委員会は１０日、生徒が自殺する５日前の昨年１２月１８日に「（顧問から）１０発ぐらい殴られた」と母親に伝えていたと明らかにした。市教委が昨年末に母親から聞き取っていた。

　１８日には練習試合があり、生徒は帰宅した際、母親から「どれぐらい（殴られたの）」と尋ねられ「１０発ぐらい」と答えたという。

　市教委が母親から聞き取ったのは１２月３１日。市教委は今月９日の記者会見で「教諭は『頬を数回殴った』と話している」と説明したが、母親から聞いた内容は公表していなかった。

　同校の男子バレーボール部では、２０１１年９月に部員への体罰で停職処分を受け、昨年３月に復帰した顧問の男性教諭（３５）が昨年１１月、別の部員の頭を平手でたたく体罰をしていたことも判明。佐藤芳弘校長は体罰を把握しながら、市教委に報告していなかった。

　佐藤校長は自殺問題を受けた９日の緊急保護者会で、保護者からバレー部顧問の体罰について指摘を受けた。その後の記者会見では言葉を濁し、存在を認めなかった。顧問は市教委が９日に聞き取りした際は体罰を認めず、１０日になってようやく認めており、市教委は「隠蔽していたと取られても仕方がない」としている。

　市教委によると、バレー部の顧問は昨年１１月８日朝の同部の練習中、１年生の部員の頭を平手で２回たたいた。態度を改めるよう指導したが、改善されなかったため手を上げたという。

　一方、バスケット部顧問の暴行容疑を視野に捜査している大阪府警によると、捜査員が１０日、桜宮高を訪ね、今後の事情聴取の進め方を校長らと打ち合わせた。

（2013年1月10日22時04分  スポーツ報知）

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