小 説
prismatic inane
初夏のある雨の日、傘を持たずにずぶ濡れで歩いていた私に声をかけたのは、それまでほとんど口をきいたこともないクラスメイトの男の子。
なりゆきで彼とセックスしたことから、私の生活は微妙な狂いを見せはじめた……。
(2007年9月〜2009年6月)
縛
事故の後遺症で身体が不自由な私の世話をしてくれるのは、弟の宏樹。
いつからだろう、二人の関係がなんとなくぎこちなくなってきたのは。
(2003年3月〜2005年5月)
魔法をください
あたしは、子供っぽい外見の自分が嫌い。魔法でもなんでもいい、早く大人になりたいって思ってた……。
(2003年1月)
だから姉には敵わない 〜夏〜
ワンピースのセーラー服だったり、ネコ耳だったり……。これで姉でさえなければ、幸せな状況なんだけどなぁ……。
(2004年10月)
うしろなら怖くない？
そろそろ彼氏と一線を越えたいのに、エッチが怖くて仕方がない。それというのもすべて兄貴のせいで……。
(2005年1月)
魅魔狼伝 ‐狼少女の手懐け方‐
犬神悠樹、二十歳。
ちょっと女好きな普通の大学生――だったはずなのだが、ある日の学校帰り、深紅の瞳を持つ見知らぬ美女に宣告された。
「貴方は、生命に関わるような事件に巻き込まれています」と。
その夜、悠樹が目にしたのは、巨大な狼が若い女を貪り喰う光景だった――
(2011年3月)
鏡像双姦
演劇部のお芝居で『双子の姉妹』を演じるため弟の玲に女装させてみたところ、できあがったのは一卵性双生児のような、あたしそっくりの女の子だった……
(2007年1月〜連載中)
incest with myself
その夜、私は、生まれて初めての〈幽体離脱〉というものを体験していた――
(2012年1月)