韓国 兵役の芸能人がミュージカル

1月10日 4時38分

徴兵制のある韓国で、現在兵役に就いている若手人気歌手や俳優を特別に起用し、朝鮮戦争の休戦６０年を記念したミュージカルが、首都ソウルで９日から始まりました。

これは、韓国の国防省とミュージカル協会が共催して、朝鮮戦争の休戦協定締結から、ことしで６０年になるのを記念して上演するもので、朝鮮戦争を舞台に戦争の悲惨さと兵士の奮闘を描いた作品です。
主役の兵士たちを演じるのは、現在兵役中で、日本でもＫポップとして人気の高い「スーパージュニア」のメンバーのイトゥクさんや、「超新星」のユナクさんら人気歌手や俳優７人で、脇役のダンサーも、ほとんどが現役の兵士からの応募です。
初日の９日は、韓国の観客に混じり、日本からの観客が３割近くを占め、韓流人気をうかがわせました。
恋人と訪れていた韓国人男性は、「私たちの親の世代の努力で築かれたこの国を愛する気持ちを持つようになった」と話していたほか、大阪から来たイトゥクさんのファンという女性は、「彼のミュージカルを見るのは初めてで、感動しました」と話していました。
韓国では、これまでにも兵役中の芸能人を舞台などに起用することはありましたが、一度に７人の出演は初めてで、韓国国防省は、若い世代の国防への意識を高め、徴兵制のマイナスイメージの解消につながればとしています。
このミュージカルは、ソウル市内の劇場で２０日まで上演されます。