代表的な船の諸元



代表的な船の速度

通常ノット(1.852km/h)を用いるが、ここでは時速表記とする

バイキング船 最高20km/h、平均10km/h
ガレー船 最高7.5km/h(30分程度が限度)、平均5〜6km/h(15〜16C)
帆船 最高20km/h程度、平均9〜10km/h(16〜18C)
メイフラワー号 ピルグリムファーザーズの航海、10038kmを
往路66日間、平均6km/h
復路33日間、平均12km/h(1620〜1621)
メイフラワーU世号 復元航海:10038kmを53日間、平均8km/h、(実際の航行中の平均速度は14km/h)(1957)
クリッパー(木鉄交造帆船、鉄製帆船)
最高40km/h、23150kmを99日間、平均10km/h(好調な日の平均20〜25km/h)(19〜20C)
木造大型帆船としての最高レベルの速度
(主たるクリッパーとして、カティ・サーク、サーモピレー、エアリアルなど)
サスケハナ(黒船、石炭動力船) 最高20km/h(1860年代)
外輪船 最高13km/h(1810年代)
競技用ヨット 最高74km/h以上
11000kmを24日と7時間、平均19km/h(さらに高速な艇もある)
ボート(オール、1人) 最高15km/h程度(30分程度が限度)、平均約9km/h
カヌー、カヤック(パドル、1人) 最高15km/h程度(500m、オリンピックレベル)
競泳、自由型 最高8km/h程度(50m、世界記録レベル)


代表的な船の大きさ

船名トン数長さ乗員年代(就航、概略)
ハトシェプス女王の船-推定約27m-22人BC1500年頃
バイキング船(オゼベルグ船)-約23m約4m-815-820 コヌング船-50m9.5m-10〜11C
ベネツィアの戦闘用ガレー船100〜140G.t.374.6m200〜250人14〜16C
サンタマリア号80〜106G.t.26.1m7.9m40人1492年
ラ・ニーニャ号53G.t.21.4m6.8m20〜25人1492年
ゴールデンハインド号100G.t.27m6m-1519年
メイフラワー号180G.t.29.2m8.2m20〜38人+104人1620年
フランスの戦闘ガレー船-48.7m13m500人1700年頃
H.M.S.ビクトリー号2162G.t.68m16m85人1765年
カティーサーク号963G.t.64.7m11.0m-1869年
メイフラワーU世号(復元船)約260G.t.40.2m7.9m32人1956年
1G.t.(総トン)は2.83m3で、船の全容積を示す。商船に多く用いられる。
重量トン(英トン、大トン)は1016kgで、船に搭載可能な重量を示す。貨物船に多く用いられる。
排水トンは、排水量=船自身の重量を示す。軍艦に多く用いられる。

商船の場合、17Cまでは400G.t程度のものが普通だったが、18C末には1200G.t程度が普通となる。


代表的な船のその他のデータ

ハトシェプス女王の船:
1本マスト、1枚帆、15対のオール、両舷に舷側舵と舵柄。オール間隔約1m。
ヤードとブームに2本ずつのブレース、前2本、後1本のステイ、2本のハリヤード。
船尾に蓮の花の装飾。

ガレー船:
主として1本マストで1枚帆、数十挺の櫂を持つ。
一本のオールを担当する漕ぎ手の人数により、一段櫂船〜多段(五、六段まで)櫂船がある。
軍用船として、紀元前のペルシャ時代から16C半ばまで(一部では18C末まで)用いられた。

バイキング船(オゼベルグ船):
櫂15組、木造鎧張りで細長い船体、1枚帆、キール無し、右舷船尾よりに舵柄、
片舷に15人が並んで船を漕ぎ、1人が舵を取る。

ベネツィアの戦闘用ガレー船:
甲板の高さ1.5〜2m、船長:船幅=8:1、甲板長35m、アウトリガーによる幅7m、平板張り、
30mについて72〜88本の肋骨がキールに取り付けられ、梁受板によってまとめられている
25〜30の漕手座を両舷に持ち各3人が座るので、150〜180人によって漕がれる。帆の操作の人数8人
オールの長さ9m〜10mで、その1/3が船体内に入り、内側の一番端に鉛を入れてバランスを取る。重さ約55kg
船尾骨材と船尾両舷側に計3枚の舵

サンタマリア号:
キャラック、2本マスト+前方に小さなフォアマスト、横帆2枚+船尾にラティーンセール、
マスト最高25m、帆面積330m2、横帆1(+船首に2)、ラティーン1、
甲板長26.1m、キール長15.8m、軽喫水2.1m、積載量105.9t、コロンブス
復元船サンタ・マリア(神戸市)

ラ・ニーニャ号:
キャラベル、3本マスト、3枚ラティーンセール→前2枚横帆+ラティーン、
甲板長20.1m、キール長15.5m、軽喫水1.8m、積載量52.7t、コロンブス

サンガブリエル号:
カラベル、2本マスト、2枚ずつの帆、船首にも1枚の横帆、
ヴァスコ・ダ・ガマ、1497年

ヴィクトリア号:
カラベル、マゼラン

ゴールデンハインド号:
ガレオン、ドレイク、1570年

亀甲船:
李氏朝鮮の李舜臣将軍により作られた。マスト可倒式、主としてオール推進。
射撃可能で、船首の龍頭から煙幕を張ることができる。
ソウルの戦争記念館、二村地区、慶州の独立記念館、
麗水、鎮江の海軍弛緩学校などに、復元船、復元模型がある。
国内では、佐賀県立名護屋城博物館に、安宅船と亀甲船の模型が展示されている
復元模型画像
史料画像
日本の史料画像
(参考)日本の史料による打櫂船の画像

メイフラワー号:
ガレオン、マスト3本、帆面積471m2
船首横帆1、横帆4、船尾三角帆(ラティーン)1
搭載艇として、18人漕ぎ1本マストのボート(シャロップ)とロングボート
船長のみ船尾に個室、ピルグリムファーザーズ102人は中甲板の船倉167m2で起居

フランスの戦闘ガレー船:
1700年頃のフランスの戦闘ガレー船の詳細

エンデバー号:
バーク、3本マスト、3段帆、ジブ2枚、スパンカー、
全通甲板を持ち、クロノメーターを最初に装備、クック、1769年

H.M.S.ビクトリー号:
シップ、マスト60m×3本、3段桁、ネルソン

H.M.S.アガメムノン号:
シップ、鍛造鉄100tの金具と船底被覆用の銅版30tを使用している、1781年

カティーサーク号:
クリッパー、16.5ノット、マスト46m×3本、深さ6.4m、帆面積3050m2、5段桁、帆32

メイフラワーU世号(復元船):
排水量約365t、バラストとして銑鉄塊を135t、船体長32.5m、水線長24.3m、深さ5.6m、喫水3.9m、帆面積470m2 ガレオン、マスト3本、帆面積470m2
船首横帆1、横帆4、船尾三角帆(ラティーン)1
搭載艇として、長さ10m、幅2.8m、喫水1mのリーボード着きシャロップ