<大阪・高2自殺>「30〜40回たたかれた」親に明かす
毎日新聞 1月10日(木)2時31分配信
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報道各社の取材に応じる自殺した生徒の両親(手前)=2013年1月9日午後7時37分、大久保昂撮影 |
大阪市立桜宮高校(同市都島区)のバスケットボール部主将の男子生徒(17)が昨年12月に自殺した問題で、生徒の両親が9日、毎日新聞などの取材に初めて応じた。生徒は自殺する前日の22日、顧問の男性教諭(47)から30〜40回、平手で顔をたたかれたと話し、主将を辞めたがっているようだったという。父親(43)は「行き過ぎた指導だ。息子が命を絶ってまで残した心の叫びを分かってほしい。(顧問の)相応の処分を望む」と憤った。【大久保昂】
【ニュースの一報】高2自殺:バスケ部主将、手紙に「顧問から体罰受けた」
両親によると、生徒は自殺5日前の12月18日、口から血を流して帰宅した。練習試合の際に顧問から10回ほど顔をたたかれたという。異変に気付いた母親(44)が声をかけると、生徒は主将を務めることや体罰への悩みを打ち明けた。しかし、生徒は「部員の信頼を失うので、『キャプテンを辞めたい』とは言い出せない」などと漏らしたという。
翌19日の練習試合の応援に駆け付けた母親に対し、顧問は「キャプテンを辞めさせようと思っている」と声をかけ、生徒から悩みを聞いていた母親は「すぐに辞めさせてもらってもかまいません」と答えたという。しかし、主将交代はないまま22日の練習試合を迎えた。
帰宅した生徒は「試合に負けたよ」と話したが、なぜか表情は明るかった。心配した母親が体罰の有無を何度も尋ねると、「やっぱり今日もだいぶやられた。試合中も含め30〜40回殴られた」と明かした。
生徒は「勉強する」と自室に戻ったが、母親は「期末テストが終わったばかりなのにおかしいなと思った。もっと話を聞いてあげればと思うと、悔しくてならない」と嘆いた。
生徒はテスト期間中や部活がない日も自主練習を続けるほどバスケットボールが好きだった。昨年9月に「いいチームを作りたい」と主将就任を志願した。
今月以降は新チーム初の公式戦となる新人戦が控えていた。父親は「キャプテンとしての悩みを抱えながら頑張っていたのだろう」と悔しさをにじませた。
最終更新:1月10日(木)2時31分
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