「Who are you ?」「Please sit down.」など、学生時代、よく耳にしていた英語の定番フレーズがあります。しかし、「学校で勉強したから」とビジネスシーンで安易に使うのは、ちょっと待って! 誰もが知っているあのフレーズも、場所や相手次第では、相手を怒らせてしまう場合もあるのです。そこで今回は、ネイティブが「いま」実際に使っている英語について、海外でマーケティングを勉強されているMさんと、空港勤務のYさんのおふたりに教えていただきました。
■「Wait a minute.」
日本人からすれば、「(すぐに行くから)ちょっと待ってね」くらいの感覚で使っているつもりでも、海外では、「ちょっと待ってろ」と挑発的に聞こえてしまう場合があるそうなのです。ぶっきらぼうにさえ言わなければ大丈夫なのかもしれませんが、不安ならば、「Could you wait a minute,please?」を使うのが無難です。
■「I don’t care.」
自分では「気にしないよ」と気遣いで言ったつもりでも、相手には、「(興味がないから)気にしない」「どうでもいい」といった意味でとらえられてしまうのです。「私の発言に興味がないの?」と相手を怒らせてしまわぬよう、不快に思ってないので気にしないよといった意味の「I don’t mind.」を使うようにしましょう。
■「Please sit down.」
来客に対して「どうぞお掛けください」と促すこの一言。文法的には間違っておらず、意味も合っています。しかし、ビジネスシーンで使用するのには適していないのです。
というのも、これは大人が子どもに座りなさいと言い聞かせるときに使うフレーズなので、相手がお客さんや取引先などの場合は、「Have a seat,please.」を使うのが適切です。
■「Who are you?」
部屋のドアをノックしてきた相手に対して、「どなたですか?」と聞くつもりで使ってしまいそうな一言。しかし、見知らずの相手に対して使ってしまうと、威圧しているように聞こえてしまいます。ドアをノックされたときは、「Who is it?」と返答するようにしましょう。
■「What’s your problem?」
会議などで問題点について話しているときに、「何か問題でも?」と質問したつもりが、なぜか、場の空気を凍らせてしまった! なんてことになりかねない、この一言。なんと、海外では、「なんか文句あんのか?」という意味合いでとられてしまうそうなのです。正しくは、「何が問題でしょうか?」という意味の「What is the issue?」を使うべきだそうです。
たった一言だけでも、時と場合によっては、こんなに意味合いが違ってくるフレーズがあるのです。だからと言って、英語で話すことをちゅうちょする必要はまったくありません。今回、取材させていただいたお二人からは、「正しい英語を使うことも大切ですが、やはり、一番大切なのは気持ちです」とのメッセージをいただきました。
日本語も英語も、たとえ間違っていても、言い方ひとつで相手がとらえる印象も変わってきます。怖がらずに、どんどん話していくのが、一番の英語上達法なのかもしれません。
(OFFICE-SANGA LISA)