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31 Jul 2012 20:42:24

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home >出版物のご案内 >「21世紀の医食同源」特別インタビュー
【特別インタビュー】「21世紀の医食同源」刊行にあたって

ベターホーム協会と医学博士・新居裕久先生が協力し、『21世紀の医食同源』という本を制作しました。新居先生は、医食同源の提唱者であり、『月刊ベターホーム』誌2007年6月号の特集「現代版食べ合わせ」では、医学、栄養学、中国伝統医学に基づいた食べ合わせを教えたいただきました。『21世紀の医食同源』4月1日の発売を前に、新居先生に、本への想いと79歳で活躍されている元気の秘訣をうかがいました。

新居裕久先生
新居裕久(あらい ひろひさ)先生
1928年生まれ。昭和大学医学部卒業。国立国際医療センター(元国立東京第一病院)を経て、60年新宿医院開業。医学博士・昭和大学医学部客員教授・北京中医薬大学顧問・新宿医院院長・医療法人医食会理事長。主な著書に『医食同源』『長生きレシピ』『薬膳で治す』『健康長寿食』など多数。




ちらし寿司

「医食同源」というのは古くからあることばだと思っていました。新居先生の造語だと知って驚きました。

 中国のことばだと思っている人が多いようですね。今は辞書にものっていますが、36年前に私が造ったことばです。中国には、古くから薬食同源ということばがあります。これは「食物は飢えたときとれば食であり、病のときとれば薬である」というもの。私は、それをさらに広げて、「薬(生薬【しょうやく】)も食も同じ源、日常の食事で病気を予防、治療しよう」と言いたくて、このことばを思いついたんです。


しゅんぎくとしいたけのカッテージチーズあえ

開業医であり、料理好きな先生ならではの発想ですね。

 両親が料理好きで、子どものころから、カレーやボルシチなど当時はまだ珍しかった料理を作るのをよく見ていました。料理がおもしろくなって、医学生のころは、うどんを打ったりしてましたね。
 開業医になって、患者さんを診るうちに、薬よりも毎日の食事が大切だ。料理を医学面にも応用できないかと考え、本格的な中国料理を習ったのが、医食同源を考えるようになったきっかけです。中国漢方や中国伝統医学(中医学)も独学で勉強し始め、食の大切さを提唱するうち、72年にNHKの『きょうの料理』の出演が決まりました。当時、医者の立場から栄養学的なことを発言できて、料理もできる人を探していたようです。このとき、医食同源ということばを発表し、大きな反響を得たのです


うなぎそうめん

男性、しかもお医者さんが料理をするのは珍しかったのでは?

 その通り。テレビで料理を作ったりしたものだから、「男が料理なんて」と非難されたり、大変でした。今は政治家まで料理本を出す時代ですが、70年代はまだまだ「男子厨房に入らず」の考えが根強く残っていて、スーパーで買物したりすると冷ややかな目で見られましたね。まあ、それだけ注目をされたわけですし、医食同源ということばもよく知られるようになりました。


枝豆ごはん

広く使われるうちに、先生が主張された本来の意味を知らずに使っている人も増えたようですが。

 私が主張したのは、日常の食事で病気を予防しよう。その食事はバランスのとれたおいしい食事である、ということです。○○は目の疲れに効果があるといって、そればかりいっぱいとるとか、××は高血圧によくないから食べないほうがいいとか、成分ばかり気にする風潮が強くなっていますが、それは医食同源ではありません。それぞれの食品には、確かに体にいい成分も悪い成分も含まれています。それらを上手に組み合わせた料理や献立を作って、おいしく食べて、病を予防・治療しようといっているのです。


陳皮と自家製七味とうがらし

「バランスのとれた食事」はよくいわれますが、なかなかむずかしい・・・

 私のいうバランスは、まず西洋医学でいう栄養のバランス。皆さんよくごぞんじの、たんぱく質、脂質、炭水化物などを過不足なくとることです。もう1つが中国伝統医学でいう陰陽五行【いんようごぎょう】説に基づいたバランス。今度の本には、わかりやすく説明してありますが、かんたんにいうと、寒いときには体を温めるもの、暑いときには冷やすものをとる、コレステロールを上げる食品には下げる食品を合わせるなど、相対するもののバランスをとること。そして、酸、苦、甘、カン(塩からい)の5つの味を上手に組み合わせて食品を選ぶこと。さらに、青(緑)、赤、黄色、白、黒の5色で食品を選べば、目にも美しく食欲もわき、さらに栄養のバランスもとりやすくなります。


ビピンパプ

今回の本には、生活習慣病や食品についての先生のコラムがあり、それぞれの内容にそった料理レシピがついているので、使いやすいですね。

 コラムは、もともと日本経済新聞の土曜版「日経プラス1」に04年から連載してきたものです。そこからいくつかを抜粋して編集し直しました。料理は、ベターホーム協会の先生たちに開発してもらいましたが、どれもかんたんでおいしい料理ばかりで、とても満足しています。すべての料理にカロリーとともに塩分量もつけました。
 かんたんにしようとすると、どうしても食品数が減ってバランスがとりにくくなりますが、さまざまなくふうで1品でもかなりバランスのとれた料理になっています。ただし、1品単位で考えず、いくつか組み合わせて考えるとさらにいいですね。
 紹介した料理で構成する、1週間の献立例もつけました。1日の食塩摂取量は、10g未満におさまるようになっており、とてもバランスのよい献立です。


骨付き肉のピリ辛鍋

生活習慣病というと、肉や脂肪のとりすぎが問題になりますが・・・

 肉がだめ、油がだめ、とひとつのものだけで判断するのは、日本人の悪い癖ですね。実際に健康で長生きしている人たちは、肉も脂肪もとっています。私の母は今年100歳ですが、海外旅行にも出かけるほど元気で、肉はもちろん天ぷらも大好き。なんでも実によく食べます。粗食がいいという説がありますが、ごはんとみそ汁、漬物だけでは、たんぱく質不足。体力、気力ともに落ちてしまいます。肉、魚、乳製品、大豆製品でしっかりたんぱく質をとるべきです。
 ただし、コレステロールの多い肉を食べるときには、コレステロールを下げる野菜も一緒に食べることが条件。これがバランスのとれた食事であり、医食同源です。


ゴーヤジュース

昨年はついに100歳以上の人が3万人を超えました。タイトルにある21世紀は、まさに超高齢化社会ですね。

 長生きしても、健康で元気でなければ、つらい時代になります。だからこそ、「医食同源」の食事が大切なのです。もうひとつ、ぜひ伝えたいのが、料理を作ることの大切さです。私自身、ほとんど毎日料理をします。五味五色の組み合わせを考えてメニューを決め、買物をして、手早く作る段どりを考える。それだけでも脳は活性化し、実際に調理で手先を使うと、さらに脳への刺激が加わります。
 中国から輸入された冷凍食品で食中毒が起きる事件がありましたが、自分で食材を選び、料理して食べれば安心です。「自分の体は自分で守る」くらいの覚悟が必要ですね。そのためにも、かんたんで、おいしくできる、「医食同源」の料理が載った本を、ぜひ活用してもらいたいと思います。 

このページの写真の料理とそのレシピはすべて『21世紀の医食同源』に掲載しています。

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