どんなスポーツの感動が待っている? '13年上半期の注目イベント総ざらい。
Number Web 1月7日(月)12時1分配信
ロンドン・オリンピックが、いまとなってはずいぶん昔のように思える。
ロンドンではたくさんのメダル、そして大量のビールを胃袋に落下させた記憶が残っているが、2013年も楽しみな年になりそうだ。
今回は、2013年上半期の注目のスポーツイベントをひと足お先にチェックしておこう。
■3連覇を狙うWBC、フィギュアはソチ五輪の前哨戦。
○ワールド・ベースボール・クラシック(3月〜)
日本の3連覇がかかるWBC。まず、最初の山は3月8日から東京ドームで行われる第2ラウンドだ。日本は韓国、キューバと同じ組になると予想され、この3カ国のうち、2カ国だけがサンフランシスコで開催される準決勝に進むことができる。
過去の大会を振り返ると、日本は地元での試合の内容は必ずしもよくない。緊張が強すぎる印象がある。今回は緊張によるミスは、命取りになりかねない。
日本人メジャーリーガーの不参加で、やや熱が下がった印象があるが、第2ラウンドから負けられない試合が続く。
WBCが始まれば、一気に野球モードが全開になるはずだ。
○フィギュア世界選手権(3月10日〜3月17日まで、カナダ)
オリンピック前年の世界フィギュアは、非常に大きな意味を持つ。オリンピックの出場枠がかかった大会になるからだ。
世界フィギュアで、各国上位2人の順位の合計が「13」以下ならばオリンピックには3枠を確保できる。
日本からは、男子シングルで羽生結弦、高橋大輔、無良崇人、女子シングルは浅田真央、鈴木明子、村上佳菜子のメンバーだから、3枠確保は固いところだが、オリンピック前年の世界フィギュアでの順位は、そのままオリンピック・シーズンの「格付け」につながる。特に日本の男子はレベルの高い争いが繰り広げられているので、世界フィギュアの結果によって、オリンピックの勢力図が見えてきそうだ。
また、女子シングルでは浅田真央と金妍児の久しぶりの対決にも大いに注目される。今シーズンの浅田は演技構成点での評価が高く、以前とは違ったスケーターになった。対する金妍児も長い休養期間があったが、ドイツの国際大会で復帰、高得点をマークしている。
果たして、オリンピックの前哨戦でどのような結果が待っているだろうか?
■カーリング女子はソチ五輪の出場権を獲得できるか?
○カーリング世界女子選手権(3月16日〜ラトビア)
こちらもソチ・オリンピックの出場権がかかる世界選手権。ただし、カーリングの場合は、2012年の大会との合計ポイントで上位7チームが決まる。日本は2012年の大会に出場していないので、現実的にはオリンピック最終予選に回る見込みだ。
世界選手権に出場するチームは、2月に札幌で行われる日本選手権で決まる。女子は離合集散が進んだせいで、全体的なチーム力が落ちている印象があるが、そのなかで中部電力が安定した力を持っており、最有力候補。
カーリングは、オリンピックに出場し続けることが大きくメディアに注目されるためには絶対に必要だ。オリンピックの正式競技から外れてしまったソフトボールは、やはり報道量が減ってしまった。
どのチームが代表になったとしても、世界選手権である程度戦えるメドをつけることが極めて重要だ。
■世界選手権で卓球大国・中国との距離を再確認せよ。
○卓球世界選手権(5月13日〜フランス)
ロンドン・オリンピックの女子団体戦で銀メダルを獲得した日本。2016年のリオデジャネイロ・オリンピックでは、中国を脅かすことができるかどうかが気になるところ。
ロンドンでの会見で村上監督は、
「4年間で埋められるかどうか……」
と必ずしも4年という時間が十分なほどではないとの見通しを示した。
それほど、中国との差は大きいのだ。
日本の立ち位置を確認できるのが5月にパリで行われる世界選手権だろう。
卓球の世界選手権は、団体戦と個人戦が一年交互に行われ、2013年は個人戦の順番。女子では手術をした福原愛の回復具合は不明だが、石川佳純が中国勢相手にどの程度、戦えるかが楽しみだ。
また、ルールで認められていない補助剤(接着剤)の使用が蔓延していることに抗議している水谷隼がどのような道を進んでいくのかも気になる。
ロンドンが終わったと思ったら、すぐにソチがやって来そうな気配。
2013年もスポーツは続いていく……。
(「スポーツ・インテリジェンス原論」生島淳 = 文)
最終更新:1月7日(月)12時1分
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