東京都は2020年夏季五輪が開催される場合、競技場の新設などに1300億円を投じる計画だ。招致委員会が8日発表した詳細な大会開催計画「立候補ファイル」に盛り込まれた。これとは別に選手村は民間資金で中央区晴海地区に整備。大会終了後は最大3000戸規模の大規模住宅街が誕生する内容となった。五輪開催を視野に、都内の幹線道路整備も進む。
計画では水泳やバレーボール、バドミントンの競技施設など10会場を、誘致が決まった場合は都が東京湾岸地域を中心に新設・増改築する。これらの施設の整備に約1300億円を投じる。東京都の猪瀬直樹知事は8日の記者会見で「都が積み立ててきた開催準備基金約4千億円を競技会場の新設などにあてたい」との意向を示した。
また、武蔵野の森総合スポーツ施設は五輪とは別に都が整備する。メーンスタジアムの新国立競技場も国による建て替え構想が進んでおり、昨秋に海外の著名建築家による基本構想案が決まった。
選手村は晴海の都有地44ヘクタールに整備する。招致に失敗した16年五輪のファイルでは江東区有明の31ヘクタールに整備する計画だったが、国際オリンピック委員会(IOC)に「手狭」と指摘を受けて計画地を変更した。選手の体調の調整しやすさを重視して敷地面積を4割広げ、練習用の400メートルトラックも敷地内に併設する。
選手村は約1万7千人の五輪関係者が宿泊可能な規模で、マンション型の集合住宅を建設する。建設費は954億円を想定し、民間事業者の資金で賄う。大会終了後は民間事業者が住宅として供給する方針で、国や都の財政負担なしに整備する内容だ。五輪招致が実現すれば、五輪選手が泊まった話題性を持つ大規模住宅街が晴海地区に誕生することになる。
選手や大会関係者を円滑に輸送するため専用車線「オリンピックレーン」を設ける。道路の新設ではなく、指定された大会関係車両だけが使用できるレーンを既存の道路に設定。全長は317キロメートルで選手村と成田空港や各会場などを結ぶ。
五輪開催を視野に東京の幹線道路の整備も進む。東京外郭環状道路(外環道)の練馬―世田谷間(約16キロメートル)は昨秋に着工し、国土交通省や東日本高速道路などが五輪の開催年である20年までの開通を目指している。
また、晴海地区の選手村と都心を結ぶ都道・環状2号線の汐留―晴海間の整備も進んでおり、3~4年後に完成予定だ。幹線道路は選手の移動などで重要な輸送インフラとなるため、招致に成功すれば建設が急ピッチで進みそうだ。
猪瀬直樹、東日本高速道路
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