特集ワイド:平成25歳のニッポン/1 オバタリアン、Hanako族 モノ言ってモノ買って
毎日新聞 2013年01月07日 東京夕刊
ある大手企業の説明会にウェブサイトを通じて申し込もうとしたら、受け付け開始3分後に「満席」の表示が出てしまった。今後も膨大な枚数の応募用紙(エントリーシート)を書き続けるしかない。内定がもらえるのは早くて5月の連休明け。希望業種で一社でも内定を取れたらいい状況という。彼女たちには、男女差よりも正社員かそうでないか、が大きい。
かつてオバタリアンと、たくましさをやゆされた中年女性たち。ここ数年流行しているのが「美魔女」だ。40代主婦層をターゲットにした女性誌「美STORY」が08年11月に「魔法をかけたように美しい女性たち」(長谷川智・同誌副編集長)を取り上げて広まった。20代と見まがうような40代が次々と登場する。「お金があるからできるんでしょうね。私の世代もみんなキレイですが、40代になってどうかは、なってみないと分からない」(津村さん)
平成25年、オバタリアンから美魔女へ−−といえば大躍進のようだが、その実、女性間の格差が拡大しつつある。
次の25年間、女性たちはどんな名でよばれることになるのだろうか。【浦松丈二】
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今年は平成25年。平成元年(89年)に登場したモノや言葉の歩みをたどりながら、ニッポンの四半世紀とこれからを4回シリーズで考えます。
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