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機関リポジトリやリエゾン・ライブラリアンなどのキラリと光る活動で，近年，評価の高い千葉大学附属図書館を訪問してきました。
リエゾン・ライブラリアンの方々が，今度はポッドキャストでの図書館ツアーを開発したということを知り，その首尾を実地見聞したいと思ったのです。
急な依頼にもかかわらず，旧知のA課長やS係長が，快く対応してくれました（感謝です）。
ポッドキャスト図書館ツアーは，貸出カウンター，情報検索，複写，書庫，閲覧室，グループ学習室など，館内の16か所についての解説を録音し，iPodなどのプレーヤーで聞けるようにしたものです。
年間3千名を越える新入生に対して，図書館職員がライブラリーツアーを行うには限界があることから，このコンテンツを作成することにしたそうです。1)
1)鈴木宏子［ほか］，「ポッドキャスト＠千葉大図書館」の構築：ポッドキャストによる図書館セルフガイドの作成，情報の科学と技術，59(1)，2009，pp.34-40
ツアー用に用意したという20台のiPodの中から，1台を借りて実際に館内を回ってみました。
リスニング・ポイントと順路を示すサインに従いながら，約30分ほどで館内を回ることができました。
ツアーを体験した印象としては，増築した建物の構造が複雑で，ちょっと新入生がひとりで回るには大変なこと，図書館専門用語が散見し新入生にはわかりにくい部分もあることでした。
それにしても，この図書館ツアーをはじめてとして，千葉大学はポッドキャストを多用した活動を意欲的に行っているのには感心しました。2)
2)（ポッドキャスト＠千葉大図書館）
http://libcast-chibau.seesaa.net/
そして，この試みに関する文献に記された次の問題意識は，私もまったく同感です。
「大学図書館の目的の重要な1つは，大学の教育事業の支援であるので，このような多数の非来館学生の存在は，大学図書館がその本来の目的を実現していないことを意味する。」1)
このポッドキャストの活動が，図書館に来館しない利用者を呼び込むことができるかどうか，その成果が楽しみなところです。
写真上：リスニング・ポイント
写真中：順路のサイン
写真下：貸出用iPod
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