【東京】調布の小5 給食アレルギー死 市教委、検証委設置へ
調布市立富士見台小学校(小島町三)の五年生女子児童(11)が給食後に食物アレルギーで死亡した問題は、学校側の確認ミスの可能性が高まった。市教委は八日、原因とみられているチーズ入りチヂミを手渡したのは担任の男性教諭と発表。担任教諭の確認ミスと学校側の責任を初めて公式に認め、遺族らに謝罪した。 (梅村武史) これまでの調査内容に不明な点も多く、市は医師や弁護士ら外部のメンバーを含む検証委員会を設け、原因究明と再発防止策をまとめる。市が発表した先月二十日の給食時の状況は次の通り。 午後零時四十五分、担任が余った粉チーズ入りチヂミを手に「食べる人いない?」と教室を回る。 零時五十分、女児が「ほしいです」。担任は「大丈夫か」と応じ、粉チーズ入りチヂミを渡した。 市教委によると、担任はこの際、女児の親が作成した女児用献立表を確認。チヂミにアレルギー食材の印が付いていなかったことから「大丈夫と判断した」という。 しかし、本来はアレルギー物資の有無を学校側が記載した「除去食一覧表(通称・おかわり表)」をチェックすることになっていた。担任は「確認を失念した」と説明している。手順を踏んでいれば、女児の死を防げたことになる。 海東元治教育長ら市教委幹部は会見の冒頭「児童の冥福をお祈りするとともにご遺族の皆さまに心よりおわびします」と深く頭を下げた。会見は、アレルギー疾患を抱える児童への学校側の認識の甘さを指摘する質問に集中した。「調査中」を繰り返す市教委側は、担任の処分にも「状況を見て判断する」と述べるにとどまった。 市教委は九日、校長会を開いてアレルギー疾患を持つ児童・生徒に対する認識を周知徹底させる。アレルギー疾患のある子どものお代わりは原則禁止するという。 PR情報
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