投稿内容
タグ
ブログタイトル
ウェブ全体
お気に入り登録
|
ログイン
|
ブログを作る!(無料)
ブログトップ
世に倦む日日
critic5.exblog.jp
本と映画と政治の批評
by thessalonike5
アクセス数とメール
since 2004.9.1
ご意見・ご感想
最新のコメント
NHK海外放送のニュース..
by nyckingyo2 at 00:12
挙世皆濁、我独清。衆人皆..
by 玄明 at 23:08
◎マキャベリは「..
by 第互の敗戦 at 19:52
いつも拝見させて頂いてお..
by ワットタイラー at 21:08
今年もご健筆を期待してい..
by H.A. at 22:14
ブログ主の鋭い観察眼には..
by 第互の敗戦 at 13:01
今年もよろしくお願いし..
by カプリコン at 21:15
番組は観てないですが、そ..
by hoshiryo at 19:50
ニュースから受ける今の..
by カプリコン at 21:07
最新のトラックバック
蚊のこぼす 涙に浮かぶ浮..
from NY多層金魚 = Secon..
以前の記事
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
more...
since 2004.9.1
XML
|
ATOM
skin by
thessalonike5
年頭の所感 - リベラルの論陣を張り、良識の砦を守る
新年が始動した。去年の年が明けた今ごろ、年末に安倍晋三の自民党が選挙で大勝するとは誰も予想していないことだった。憲法改定と国防軍が争点になった選挙が行われ、極右が圧倒的な支持を受けて政権を握るとは誰も思わなかった。その直接の原因となったところの、中国と日本との関係がここまで悪化して厳しい緊張状態になるとは、ほとんどの日本人は想像もしていなかった。この1年が終わり、年末を迎えたとき、この国がどうなっているか、誰も予見することはできないし、おそらくは最も悲観的な予測のさらに上を行くような恐ろしい結末が、われわれの前途に待ち受けていることだろう。1年後に日本がどうなっているか、社会がどう変化しているか、それを見通しているのは、日本を動かしている米国の支配者(ジャパン・ハンドラー)だけだ。日本が変わる方向は彼らの意思の裡にある。われわれの意思の裡にない。われわれは、ただ押し流されるだけの存在であり、盲目的に漂流するだけだ。通勤ラッシュ時の駅の空間のように、人混みに押され、抗えないまま、突き飛ばされたり突き飛ばしたりしつつ、ある方向へ進まされるだけだ。そしてまた、確実に言えることは、われわれ日本人よりも、隣の韓国人や中国人の方が、日本社会の実相というものが透視できていて、病状が1年後にどうなっているかという診断も正確だろうということだ。
この間、ブログで、日中戦争が起こるだろうという警告をずっと語ってきた。誰よりも頻回かつ濃密に、リアルなシミュレーションを描いて、尖閣有事から始まる日中戦争の可能性をしつこく論じ続けてきた。オオカミ少年のように、もう2年ぐらい前から、私は取り憑かれたようにそれを言ってきた。私が素描してきた不吉な将来像が、日毎に輪郭線をくっきりとさせ、避けられない現実になってきているように私は感じる。直観が正鵠を射ていたと、そう思い、絶望的な気分の中で奇妙な自信を深めている。中国の人々と政府の努力では、この戦争を回避するのは難しいと思う。考えてみれば簡単なことだ。日本の政治権力を握っている面々は、安倍晋三、下村博文、橋下徹、石原慎太郎たちである。中国との戦争に飢えている者たちであり、戦争開始に涎を垂らしてハアハア言っている者たちだ。右翼には目標がある。地上から左翼を抹殺することであり、具体的には、中国の共産党政権を打倒してPRCを解体することだ。今の日本では、過激で凶暴な右翼的発言をすればするほど、それに対して支持が沸騰し、極右に票が流れ込む情勢になっている。7月の参院選も、12月の衆院選と同じパターンになり、改憲の轟音が鳴り響き、橋下維新が議席を伸ばし、その延長線上で、8月15日の安倍晋三の靖国参拝という流れになるだろう。2013年の日本は、歴史的な視角から見れば、まぎもなくファシズムの時代に入っている。
寒くて凍える年末、ブログから離れて長い冬休みに籠もりながら、亡命という言葉が思い浮かんだ。大山郁夫が1932年に亡命している。日本も、もうすぐそういう時代になるのではないかと鬱々と思っていたら、正月に靖国放火犯の事件の報道があり、ソウル高裁の判決を紹介した
記事
の言葉に衝撃を受けた。「『当該犯罪者の犯罪が政治的事案であるため、引き渡しを求めてきた国に引き渡せば迫害を受けることが予想される場合は引き渡しを拒否できる』という韓日間の犯罪人引き渡し条約などに韓国の裁判所が従ったものだ」とある。劉強を日本に引き渡せば迫害を受けることが予想される、と、そう韓国の司法が判断している。「迫害」の中身を韓国の司法当局がどう推測したのかは不明だが、日本の裁判所が罪に対して不当に重い刑を課すとか、勾留中あるいは服役中に刑務官によって嫌がらせの人権侵害を受けるとか、釈放時に右翼の襲撃を受けて私刑に遭うとか、そういう事態を意味しているのだろうか。驚愕し戦慄するのは、この国で「政治犯」が発生し、第三国の司法が「政治犯」の人権の保護に配慮し、日本における「政治的迫害」を未然に防いだという事実だ。こんなことがこれまであっただろうか。しかも、それは民主主義国で、日本との間で犯罪人引き渡し条約を結んでいる韓国の決定なのである。つまり、韓国は劉強を亡命者として受け入れ、先進国として身の安全を保障し、右翼日本の追及から劉強を守ったということになる。
韓国から見て、日本はそういう国になっているのだ。河野談話と村山談話の破棄を公約で宣告した安倍晋三が選挙で大勝し、橋下徹と石原慎太郎が躍進して国会で脇を固めたことは、韓国にとっては、ベルサイユ条約の破棄を宣言したヒトラーが政権に就いたのと等しい。日韓二国間の憲法である村山談話が破棄されるということは、韓国からすれば、日本が友好国から害意を持った仮想敵国に切り替わるという意味だ。対日本の国防態勢の整備へと安保政策を変えなくてはならないということだ。日本のマスコミは、こうした深刻な状況を正しく認識せず、報道で国民に覚知させようとしない。昨日と変わらぬ今日が続いているように言い、日本の自己正当化の論法にばかり終始し、相変わらず中国や韓国が日本より遅れて劣った国のような言い方をしている。古い観念で世論をゴマカシている。東アジアにおける「異形の国」は、中国ではなく日本なのだということを客観視して伝えない。1/5、英エコノミストが再び、安倍内閣を「恐ろしいまでに右傾的な内閣」と呼び、「急進的な国家主義者たち」として批判する
論説
を出した。ニューヨーク・タイムズも、1/3、安倍晋三を"a right-wing nationalist"(右翼ナショナリスト)と呼び、過去の歴史を否定する態度を「恥ずべき衝動」「重大な過ち」として
批判
している。しかし、こうした海外かの視線がマスコミで取り上げられることはなく、NHKは年末年始もずっと反中プロパガンダで埋め、中国の脅威を煽る報道ばかりだった。
私はリべラルの論陣を張り、日本の良識の砦を守っていきたいと思う。それは、これまでの言論をそのまま続けることだ。同じ言論内容を続ける。しかし、そのことが、今年はきっと昨年より難しい環境になるに違いない。それは、権力によって弾圧されるだろうというような、そういう自惚れの意味ではなく、読んで共感を持ってくれる者の集合が小さくなるという意味であり、説得力とか浸透力の範囲が物理的に縮小することである。手応えを感じられなくなり、無駄で無意味な努力だと思えてしまうことである。私と同じような主張や論調は、ネットの中でも希少になり、私自身の異端性はきっと際立ってくることだろう。と言うより、もう何年もずっとその傾向を深めている。人々の考え方が右傾の度を深め、一日一日と常識の基準が右へ寄っている。7年前のSTKの頃はそうではなかった。ネットや社会の空間に、正義とか、抵抗とか、そういうものの実在を手探りで確信できる感触があった。リベラルの論陣を張るなどと、何か大見得を切るようで恥ずかしい気分もあるが、思い上がり半分でそう言ってみよう。リベラルの正論を言う論者がとにかく少なすぎる。政治が変わるとは思わない。変えられるとも思わない。未来があるとも思わず、展望を持つということもしない。しかし、リベラルと良識の言論を意識的に追求する。私自身は、もう戦争は避けられないものだと覚悟している。避けようとする人間がいない。そして、その先にあるのは破滅だ。同じことばかり言って恐縮だが、今年もお付き合いをお願いしたい。
本当に、屈源みたいになってしまった。
Tweet
by
thessalonike5
|
2013-01-08 23:30
|
Trackback
|
Comments(
4
)
土井香苗の無知と偏見 - 人権... >>
トラックバックURL :
http://critic5.exblog.jp/tb/19803731
トラックバックする(会員専用)
[
ヘルプ
]
Commented by
第互の敗戦
at 2013-01-08 19:52
x
◎マキャベリは「君主がある国と戦うとき、自分より優勢な者と同盟することは絶対に避けなくてはならない。何となれば、たとえ勝利を得たとしても、自分は彼の虜になる」と直言し国家の安全保障の肺腑を衝いた
◎日本が民主主義国家なんてとんでもない。ジャパンハンドラーという極少数の者達が、米国の利益の最大限を計るという基本原則としてこの国を操っていく、いわば僭主独裁国家だ。
◎知日派と称される連中、要するにジャパンハンドラーズが、これほ長い間メンバーも替わらず、これほど重宝されてきたということは、それだけ日本からの収奪がうまくいってきたことの逆證でもあるのだ。
◎彼らは西暦2000年を中心とする10年間も20年間もその地位にあり、移動や解任はない。そりゃそうだ。日本から一千兆円以上もの収奪の成果を挙げたのだから。
◎日本に対する攻撃用語(ジャパン・バッシングとかパッシング等)がタイミング良くマスコミを賑わせたり、また下院や上院が全員一致で日本に対する統一決議がなされるのは彼等の暗躍があったこそである。
Commented by
玄明
at 2013-01-08 23:08
x
挙世皆濁、我独清。衆人皆酔、我独醒。(以下略)
話をガラッと変えて、年末聞く機会のあった孫崎氏の弁。
「1月1日放送の収録では、圧倒的に勝った。ただし乗っけてくれるかはわからない。これから編集が入る。」「選挙の前に未来の党、生活党の党首に森裕子を持って来ていたら風が吹いた。理由は、政治家には旬がある、女性には風が吹く、彼女は言ったことに政治生命を掛ける意識がある。」
本年も宜しくご指導のほどを。
Commented at 2013-01-08 23:49
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by
nyckingyo2
at 2013-01-09 00:12
NHK海外放送のニュースや政治討論を観ても、一年前と同じ国の国営放送なのか疑わしくなるほどです。
NYタイムズ、エコノミストなど海外のメディアは、いっせいに阿部政権を危険視する論調ですが、そういう危機感を持った日本のメディアではほとんど見当たりません。
まさに世に倦む日日さんのいう「一億総引きこもり」ですね。
唯一ネットのなかに違う意見を見つけることができるのが救いですが、引きこもったままでは「ネットのなかのかごの鳥」になる危惧もあります。
良識が良識としてまかり通らぬ時代にだけはしてはなりません。
>私はリべラルの論陣を張り、日本の良識の砦を守っていきたいと思う。<
ことしも鋭い切り口の「リベラルの論陣」を心から期待しています。
名前 :
URL :
非公開コメント
※このブログはコメント承認制を適用しています。ブログの持ち主が承認するまでコメントは表示されません。
削除用パスワード
昔のIndexに戻る
土井香苗の無知と偏見 - 人権... >>
ブログパーツ
記事ランキング
1
土井香苗の無知と偏見..
2
棚上げと領海法の言説..
3
年頭の所感 - リベ..
4
右傾化からファシズム..
5
皇太子は意を決して離..
6
Mourn with..
7
皇太子一家の那須静養..
8
週刊朝日の佐野眞一に..
9
再稼働、生活保護、辺..
10
北朝鮮のミサイル発射..
ブログジャンル