大津・中2自殺:「即日調査すべきだった」 沢村教育長、市議会で陳謝 /滋賀
毎日新聞 2012年12月12日 地方版
大津市立中学2年の男子生徒が昨年10月に自殺した問題を巡る市教委側の責任者で、24日の任期満了で退任する沢村憲次教育長は11日、いじめなど一連の問題への対応を振り返り、「教育委員会が主体となって、即日背景調査に取り組むべきだった。反省している」と述べ、生徒自殺後の調査の不手際を陳謝した。12月定例市議会の一般質問で答弁した。
古尾谷雅博市議から退任前の総括を問われた沢村教育長は、「私自身の反省」として、「文科省通知に、自殺の背景調査は学校または教育委員会が主体的に行うと示されている。学校が調査することとしたが、教育委員会が主体となって遺族の考えを聞きながら行うべきだった。また、自殺当日に遺族からそっとしておいてほしい旨の申し出があったが、即日背景調査に取り組むべきだった」と答えた。第三者調査委を早期に設けなかったことなどには触れなかった。
また、越直美市長は教育長の後任人事が遅れていることについて「(越年が決まった)第三者委の調査結果、特に教育委員会の対応の検証を一つの参考にしたい」と明言。空白期間が生じることには「執行体制を教育委員会と協議し、その期間が最小限になるよう努力する」と述べた。【千葉紀和】