随分と前になりますが、このパワーストーンに携わる前に、仕事の研修で請けたセミナーでの事。
3日間で20万円ぐらいするセミナーらしく、大企業のエリート候補生などが参加しているなか、かなり場違いでねーの?と思いつつ、ひっそりと参加しておりました。
自己啓発セミナーって言うんでしょうかね?
自分を見つめなおす機会が与えられ、自分の役割、使命、能力を明確にしましょう!というのが根本的な内容だったように思います。
色んなディスカッションがあり、チームに分かれて一つの事を成し遂げたり、ゲーム性のあることをしながら、参加者と共に本当の自分というものを見出して行くという、ざっくりというとそんな内容だったように思います。
色んなことをやったのですが、一番強烈にショックを受けた事が在ります。
「3人一組のチームに分かれ、その中の2人が名刺交換をしながらお互いを自己紹介する。
そしてもう一人は、その光景をしっかりと見ている。」
と言うもの。
自己紹介は約1分間。どんなことをしゃべってもいいし、一方通行ではなく、相槌や質問をしてもいいという感じで進んでいきました。
3人一組なので、AさんとBさんペアをCさんが見る。
BさんとCさんペアをAさんが見る。
AさんとCさんペアをBさんが見る。
この3回繰り返すわけです。自己紹介の内容は全く同じで結構という事でした。
さてさて、何がショックだったか。
その3パターンが終わった後、紙が配られました。
そして、自分以外の二人はどんな人ですか?とチームでない全くの第三者の人に紹介するカードを書いてくださいというものでした。
名刺をもらっているから、会社名と名前は分かります。
何処の出身とか、今何処に住んでいるとか、印象に残ったことは書けました。
でもね、それ以上書けなかったんです。
ほんの4行ぐらいしか・・・書けなかった。
周りを見渡して見ると、ほとんどがそんな状況で、さっき2回も同じ話を聞いたはずなのに、傍観者としてと、当事者として。
なのに全く出てこない。
皆、頭を抱えてうんうん言ってるわけです。
で、そのセミナーの主催者が一言。
「人ってね、真剣に話を聞いているフリをしているだけで、話聞いてないんですよ」って。
だから
「前も言ったのに、どうしてそういうことするわけ??」って怒ったり
「何度同じことを言ったら分かるの?」とか
「どうして話をしているのに、理解してくれないの??」とか
だって人の話、皆いい加減にしか聞いてないんだもん!
ってことなんです。
私、必死にうなずいて目の前の人の自己紹介聞いてました。
いや、聞いてたつもりだったわけです。
書けなかったわけですから。
それに気付いたとき、なんて自分は上から目線というか、自分にプラスになるかならないか?で人の話を聞く真剣度合いが、もしかして違っているのかも?
って思ったとき・・・
「自分って嫌なやつ・・・」って自己嫌悪に陥りました。
と同時に、今まで人に対して感じていた「何で理解してもらえないんだろう?」というようなものが、なんだかスッキリ解決したわけです。
「そうか、ちゃんと話聞いてないんだ!!」ってね。
嫌われているからでもなく、ないがしろにされているわけでもなく、みんな真剣な顔して「聞いているフリ」してるんだ!
と思ったら、その時にやっていた営業職で感じでいた辛さが、「なーんだ」って事になったわけです。
それからというものの、人の話は真剣に。フルで覚えるつもりで聞くように心がけています。
そうするとね。
相手も真剣に話を聞いてくれるようになり、気持ちを汲み取ってくれるようになるんですよね。
言葉を沢山発さなくても、通じていくような・・・信頼関係というのでしょうか。
そんなものが生まれてくるように思います。
何かの参考になれば幸いです。