全羅南道光陽警察署は7日、女子中学生に対し常習的に性的暴行を加えた疑いで、小学校の警備員として勤務している70代の男を緊急逮捕した、と発表した。警察の調べによると、男は前科12犯にもかかわらず、警備員として堂々と勤務していたことが分かり、学校の管理に盲点があったと指摘する声が出ている。男が勤務していた学校の保護者たちは「どうして前科12犯の男が学校で勤務できたのか」と非難している。
警察によると、男は昨年3月から12月まで10カ月にわたり、自ら勤務する光陽市内の小学校の警備室で、女子中学生(15)に対し、数回にわたって性的暴行を加えた疑いが持たれている。男は女子中学生に性的暴行を加えるたび、現金5000ウォン(約410円)や菓子、清涼飲料水などを与えて誘っていたという。警察は「女子中学生は知的障害が疑われるものの、客観的に障害があるとの診断を受けた事実はない状態だ」とした上で「障害のある子どもたちは、食べ物などを用いた誘いに弱い」と説明した。
警察は、光陽に引っ越してきて間もない女子中学生が一人で小学校の運動場に出入りしているのを見た男が、犯行を計画したものと見ている。女子中学生の家族は「男は女子中学生の身体を触るというレベルを超え、性的暴行を繰り返した。男は意図的に女子中学生に近付き、歓心を買って犯行を繰り返した」として、男に対する処罰を求めている。
一方、男は容疑が浮上するや、先月17日に学校に辞表を提出した、と警察は説明した。女子中学生の家族は男を性的暴行容疑で警察に告訴し、警察は7日午後、男を緊急逮捕した。警察によると、男は逮捕された当時、酒に酔っている状態で、容疑を全面的に否認したという。警察は、女子中学生の家族が主張する通り、男が女子中学生に対し性的暴行を加えたのかどうか調べるとともに、容疑が判明し次第、逮捕状を請求する方針だ。
男は窃盗や交通事故など12の前科があることが分かった。警察は「性犯罪に関する前科がないため、小学校で勤務する上で法的な問題はなかった。今後の捜査の過程で、児童が被害を受けたケースがほかにないかどうか調べを進める方針だ」と説明した。