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東北初売り 12年売り上げ維持 仙台で勢い、家族用好調

初売りの開店直後から買い物客が殺到した福袋コーナー。好調だった2012年実績を維持する店が目立った=2日午前8時10分ごろ、仙台市青葉区の藤崎

 ことしの東北の大型店の初売りは好調だった2012年の売上高を維持した店舗が多かったことが7日、河北新報社による各店への聞き取りで分かった。仙台市内では前年比プラスが目立った。家族向け商品の販売が好調で、東日本大震災の影響による「『絆』を意識した消費が続いている」との指摘もある。

 仙台市内の百貨店のうち、藤崎は入店客が前年比4%減ったが、売上高は3%増。2日は約1万1000人が並び、開店を15分繰り上げた。特に家庭用品、高級時計、バッグは前年比約10%増。営業企画部は「高額の福袋が売れた。良い商品を手に入れたいお客さまが増えたのではないか」と分析する。
 仙台三越も売上高は4%増。限定2棟の住宅福袋には5人が申し込み、記念日をホテルで過ごすプランには限定10組に66組が応募した。営業統括部は「自分だけのものではなく家族や夫婦向けの商品が売れた」と話す。
 さくら野百貨店仙台店は入店客が24%の大幅増となった。ただ昨年11月開店のファストファッションチェーンH&Mの販売額を算入していないこともあり、百貨店としての売上高は9%減った。
 宮城県以外の百貨店では、川徳(盛岡市)は売上高、入店客ともに7%減った。2日が30センチ以上の積雪となった影響とみられるが、震災前の2011年はともに5%上回った。
 福袋は用意した2万個がほぼ完売。土産用に28袋のまとめ買いをした沿岸の被災地の女性もいたといい、同店は「普段デパートに来ない人も初売りに来た」と語る。
 うすい百貨店(郡山市)は前年並みの売上高だった。子ども服が好調で、「原発事故以来、子どもに金を使う傾向がある」と担当者。海外ブランドのバッグや貴金属、宝飾品も売れた。
 このほか、イオンは東北40店の売上高の合計がほぼ前年並みで「生鮮食材が売れた。自宅で食事をする傾向が進んでいる」と分析。家電量販店では、JR仙台駅東口のヨドバシカメラマルチメディア仙台が前年比10%増で、同店は「初売りは縁起物。欲しい商品をタイミングを計って買う傾向が強い」と話す。
 郊外店のうち仙台市泉区の仙台泉プレミアム・アウトレットは数%減。担当者は「降雪の影響で購買意欲の高い県外客が伸びず、スロースタートとなった」としている。


2013年01月08日火曜日


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