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【スポーツ】常翔学園 5度目V 大工大高時代以来17大会ぶり2013年1月8日 紙面から ◇全国高校ラグビー 決勝(7日・花園)第92回全国高校ラグビー大会は7日、大阪府東大阪市の花園ラグビー場で決勝を行い、常翔学園(大阪第1)が御所実(奈良)を17−14で下し、大工大高時代の第75回大会以来、17大会ぶり5度目の優勝を果たした。花園ラグビー場での開催が節目の50年を迎えた今大会。4大会ぶりに近畿勢同士の対決となった決勝は競り合いの好ゲームとなった。常翔学園は後半早々に逆転を許したが、連続攻撃を実らせて競り勝った。御所実は4大会ぶり2度目の決勝だったが、初優勝はならなかった。 後半21分、インゴール右隅に飛び込んだ常翔学園の背番号14、WTB松井千士は泣いていた。 「仲間が僕を信頼して、パスを放ってくれた。それに応えられたのがムチャクチャうれしくて。でも『まだ終わってない。泣くな!』と言われて、あわてて切り替えました」 高校日本代表候補7人を擁し、決勝でも絶対有利とみられた才能軍団。松井は2年生から高校日本代表に選ばれ、今大会も準決勝の国学院久我山戦で3トライ。そんな大舞台を知るトライゲッターが試合中に涙するほど厳しい試合だった。 滑り出しは完全な常翔ペースだった。開始1分に自陣からSO後藤が抜けだし先制トライ。5分には鮮やかな展開でWTB野崎が2本目。スタジアムには圧勝の予感が漂った。 だが試合はそこからが本番だった。 「簡単に2本取れて、少し気が緩んだかもしれない」と振り返ったのはFB兼SHの重一生だ。準決勝までは縦横無尽の突破を続けてきた常翔のエースも、この日は御所実の2人、3人がかりのタックルに進路を阻まれる。逆に相手は防御からチャンスをつかみ、ハーフタイムを挟んで2トライ2ゴールを挙げ逆転する。 「でも、やることを変えようとは誰も言わなかった。自分たちを信じよう」と重。相手のタックルが強くてもあえてぶつかり続け、消耗を誘い、最後に相手の足を止めた。 「最後は、SOに入っていた佐々木に『シゲ、出せ!』と呼ばれた声の調子で、絶対にトライを取れると確信して放りました」と重。17年ぶりの頂点をつかんだ秘訣(ひけつ)は、才能集団が愚直なまでに基本プレーを貫き、培った固い信頼だった。 (大友信彦) PR情報
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