巨人・渡辺恒雄球団会長(86)が7日、昨季限りで現役を引退した元ヤンキース・松井秀喜外野手(38)を原辰徳監督(54)の後継監督に指名した。また、渡辺会長は松井が帰国後にあいさつに出向いた際に、この自らの意思を本人に直接伝えるとの意向も示した。
ゴジラへの公開ラブコールだ。渡辺会長は東京都内のホテルで新年互礼会に出席。会場を後にする時に松井引退に初めてコメントしたが、巨人とメジャーで活躍して惜しまれながらバットを置いた大打者への選手への思いが口を突いた。
「早く(日本に)帰って来て巨人に戻ってきてもらって、多少コーチなどはやってもらうけど、いずれは大監督になってもらいたい。原君の後は松井君が最適だ。順序からすれば、松井君がやってくれれば」。
はっきりとした口調で事実上の後継指名をした渡辺会長。指導者での巨人復帰に「そういうことじゃないか」と歓迎する意向。松井との会談で本人の意向を確認し、オファーを総意として出すとの方針も語った。
「松井君がどう考えているかだがね。帰ってきたら会うから、会って頼む」。さらに、原監督の去就には「まだやるけど」とした上で、松井が帝王学を学ぶ具体的プランも示した。
「ヘッドコーチとかやってね。彼は打者。投手をどうするか、いろいろと研究してもらう」
球団最高首脳として大きな発言権を持つ渡辺会長が事実上の後継指名。まずはコーチとしての経験を積む必要があるとしていることから、実現は来季より先になる。しかし、「巨人・松井監督」への流れは一気に加速。今月中にも予定される直接会談から具体的に動きだすことになる。 (川越亮太)
この記事を印刷する