「今回のどうぶつの森はスクリーンショットをどこでも撮れますから、それをソーシャルメディアにあげて、こんなことをやったよ、わーってみんなで盛り上がるみたいなことが起きている。例えばツイッターでフォローしている人がどうぶつの森についてすごく熱く語っていて、それを見て興味を持ち、やってみたら面白かったというような方がたくさんいらっしゃるんです」
「我々、動画サイトを通じて任天堂の魅力をお伝えする『ニンテンドーダイレクト』という動画配信をしているんですけれど、今回のどうぶつの森を紹介した動画は、ユーチューブで160万回も再生されている。しかもその過半数がスマートデバイスからの視聴なんですよ」
「ソーシャルメディアで話題になり、この動画を見ると分かるよとなり、これはすごいってなってご購入いただけた。だいたい3分間のミュージックビデオじゃなくて、開発者がだらだらとゲームについてしゃべっている47分の動画を160万回も見ていただけたっていうのは、ちょっとあり得ないこと、異常なことだと思います」
■曖昧な「ソーシャルゲーム」の定義
スマホはどうぶつの森の拡散に大いに貢献した。だからスマホは任天堂の敵ではなく味方なんだ――。そう話す岩田社長は、同じく敵とされているソーシャルゲームについても、「どうぶつの森は、ソーシャルゲームとしてもよくできている」と、世間とは違った見方を示す。
ソーシャルゲームという言葉の定義はじつに曖昧だ。一般にメディアは「GREE」や「Mobage(モバゲー)」といったモバイル向けゲームサイトにあるようなゲームを指すが、「ユーザー同士が交流できるゲーム」という言葉の本来の意味を考えれば範囲は広がる。そう解釈すれば、3DS向けどうぶつの森もまた、立派なソーシャルゲームといえると岩田社長は主張する。
今回のどうぶつの森にはユーザー同士の「バトル」も「ガチャ」もないが、ネットワークを通じて最大4人が同時に同じ世界で遊んだり、チャットをしたりすることができる。常夏の「島」ではみんなで協力しあってメダルを獲得するミニゲームに挑戦できたり、「夢見の館」にいけば知らない誰かが作った「村」を自由に見て回ることもできる。こうした平和で牧歌的な「交流」機能が「大人の女性」にも受け入れられ、口コミの拡散に拍車をかけていると岩田社長は話す。
■「純粋な思いで作った」どうぶつの森
「開発メンバーのみんなは、ソフトを何個売るかなんて誰も考えてない。遊んだ人に今度こそ満足したっていわせてみせるという執念と、自分たちも大好きなゲームをもっとよくしたいという純粋な思いで作ったんです。で、これ1本のためにゲーム機とソフト、合わせて2万円以上も投資してくださった方が何十万人も出てくださった。それは恐らく、他のゲームの仕事をしている人たちにはない作り方、他のゲームにはない現象なんだろうと、私は思います」
岩田社長のいう「他のゲーム」とは、GREEやモバゲーの世界のことである。
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