貴影

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「自分の心の中に閉まっておこう。」とも思った。


何でかって?


自分にとっては恥ずべきことだと思ったからに他ならない。


だって自分の弟子だった奴が、こんな事するなんて


恥ずかしいとしか言い様がなかったし、


色んな意味でイメージも良くない。


周りの人からは、「ちゃんと説明して欲しい。」と言われた事もあるが、


自分の身近な愛弟子達は、俺をちゃんと見ていてくれてる筈だから


反論して言葉をいくら並べるよりも・・・とも思った。


反論すれば、もっと厄介になるのは必須。


ならば口をつぐんで、耐えようと・・・決心。




だから、愛弟子達には本当に感謝している。


何も言わないでも、信じて着いてきてくれたから。




今回、「自分の心の中に閉まっておこう。」と封印したにも関わらず、


公開せざるおえなくなったのには訳がある。


自分が口をつぐんでいる事をいい事に、好き勝手し放題。


何も知らない人達にまで、捏造された話しが真であるかの様に流されたり・・・


降りかかる火の粉は、振り払わないと大火事になってしまう。


防衛手段として、又、記録として残そうと思う。



忘れもしない…2008年(平成20年)4月19日(土)

この日、道場には用事があって練習には顔を出せなかった。


が、開館の30分前には道場近くに立ち寄ってみた。


すると弟子の廣瀬晴夫氏が、愛用のスーパーカブで離れた駐車場にやってきた。


私は遠い所から、


「お!早いね!ごめんね。


俺、用事があって出かけなくちゃならないんだ。」


なにやら元気がないなあ~と、今思えばそんな感じだった。


「16:00には開くから、悪いけどもう少し待ってて!」


そう言葉をかけて、自分の用事である人との待ち合わせ場所に向かった。




その日は、バスで長野まで行かなくてはならなかった。


そしてバスに乗っていた時だったと思う。


道場から電話が入った。


「岸君が来て、師範の事、無茶苦茶言って帰って言ったよ。


TKD ACADEMYを抜けるって!


廣瀬君、志知君も一緒に来て抜けるって・・・・どうしよう・・・・」


突然の事で動揺している様子の電話だった。


「え!何で?」

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