嘔吐恐怖症とは
最近この恐怖症の認知度は高まりつつあり、嘔吐恐怖症患者の数は日本だけでなく世界中に渡り本当に本当に沢山います。患者数のわりに知名度が低すぎるのはGoogleなどで「嘔吐恐怖症」と検索すれば一目瞭然です。あまりに悩んでいる人が多過ぎて驚かれると思います。
私のブログも「嘔吐恐怖症 克服」という単語で多く検索されており、アメーバでは嘔吐恐怖症のグルっぽもあります。海外では「emetophobia」として情報交換のサイトが設けられていたり、すでに研究も始まっているそうです。
一言に嘔吐恐怖症と言っても様々なタイプがあります。人前で吐くのが怖い対人恐怖型、嘔吐物を見るのが怖い嘔吐物恐怖型、人が吐いているのを見るのが怖い嘔吐者恐怖型、「嘔吐」や「吐」という言葉を見たり聞いたりするだけで恐怖に陥る連想型、パニック障害の発作が吐き気のパニック障害型、または吐き気でパニックになる吐き気パニック型、吐き気や嘔吐そのものが怖いストレート型、これらいくつもをあわせ持つ複合型などです。
嘔吐恐怖症は実際かなり危険な恐怖症です。私達は食べなければ生きることが出来ませんが、嘔吐恐怖症患者は嘔吐を恐れるあまり食べることを拒絶するようになります。私は大発作を起こした時4日間絶食したことがあります。ノロウイルスなどにかかった時は絶食絶水をするので病院での点滴生活を送ります。外出先での飲食は困難でもちろんお酒も飲めず人付き合いも希薄になり、これという治療法も未だなく、希望の持てない嘔吐恐怖症患者は鬱や自傷行為、自殺願望を引き起こしたりします。
嘔吐恐怖症は生活への支障も激しいです。女性であればつわりを恐れ妊娠が出来ません。性交渉すら恐怖の対象になります。経口避妊薬のピルは飲み始め1ヶ月妊娠しているのと同じ状態になるので、つわりと同じ吐き気の副作用があります。避妊に失敗した時に飲むアフターピルは激しい吐き気の副作用があるため、だったら初めから性交渉をしなければいいといった思考に陥ります。
嘔吐恐怖症とは自分の「生」と生み出す「生」の可能性を極端に低める言わば「生恐怖症」です。生きることが怖いとはどういうことでしょうか？つまり嘔吐恐怖症は「死」を意味します。嘔吐恐怖症患者は魂レベルで常に死と闘っているのです。
ガン患者や白血病患者のように目に見えて死と闘う人達は世間から熱く支えられ励まされ応援されるのに対し、目に見えない死と闘う嘔吐恐怖症患者は世間から相手にされず理解されず、その孤独感と絶望感は想像を絶するに値します。
人間食べなければ生きていけず生きていればいつかは嘔吐します。新たな命の可能性が絶たれ嘔吐恐怖症により妊娠出来ない女性は実際かなり増え続けています。こんなに危険な恐怖症が放っておかれて良いはずがありません。
皆さんに協力していただきたいのがこの嘔吐恐怖症の知名度を高め、社会的世界中に嘔吐恐怖症の研究をいち早く促す事です。
また嘔吐恐怖症患者へ「吐くのは誰だって苦しい」という言葉は絶対に言わないようにして下さい。これは禁句中の禁句です。ただでさえ理解されない恐怖です。この恐怖感は一般的な苦しみとは全く別の次元のものであり、実際そのように言われた嘔吐恐怖症患者は自殺する可能性があります。
ご意見ご感想お待ちしてます。
rublyyammykazzy@gmail.com
iPhoneからの投稿