はだしのゲン:幻の第2部下絵を初公開へ 広島原爆資料館

毎日新聞 2013年01月07日 20時16分(最終更新 01月07日 21時46分)

複製が公開予定の「はだしのゲン第2部」の下絵=原爆資料館で2013年1月7日、吉村周平撮影
複製が公開予定の「はだしのゲン第2部」の下絵=原爆資料館で2013年1月7日、吉村周平撮影

 広島市の原爆資料館は7日、漫画「はだしのゲン」の作者で昨年12月19日に73歳で亡くなった中沢啓治さんが、生前に構想していた「はだしのゲン第2部」の未発表の下絵など4点を初めて一般公開すると発表した。中沢さんが同館に寄贈した「ゲン」の原画(複製)などとともに、10日から開く企画展で展示する。

 同館によると、中沢さんから寄贈された資料約1万点の中に「第2部」関連の計16枚があった。絵が描かれていたのは1枚で、他はセリフの吹き出しだけやコマ割りをしただけのものなどだった。

 中沢さんが生前語っていた「第2部」は、絵の修業のため上京したゲンが東京大空襲で親を亡くした孤児らと親しくなり、その後画家を目指して船で渡仏する−−という筋書きだった。しかし、中沢さんは視力が低下し、執筆を断念した。

 展示される下絵の舞台設定は1959(昭和34)年2月。ゲンが列車で東京駅に到着する場面から始まる。散髪屋で、広島で原爆に遭ったと告げると追い出されてしまう。被爆者への不条理な差別が描かれる。

 同館は「中沢さんは漫画を通じて反核・平和を訴えてきた。大量にある原画を少しでも多くの人に見てもらいたい」としている。31日まで。入場無料。【吉村周平】

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