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長女が生まれた時、私は区役所勤めをしていて、助産婦になるとは思っていませんでした。でもその子が生まれた時からひどいアトピーだったので、それからいろいろと考えさせられました。そして勉強して助産婦になったのです。
私自身は若い頃からヨガをやっていたこともあって、妊娠前は野菜中心の食事をしていました。それが妊娠してから保健所の栄養指導を受けて、肉や卵、牛乳を積極的に摂る食生活に変えたのです。すると妊娠後期になって妊娠中毒症気味になってしまったんです。「これではいけない」と食事をまた元に戻しましたが、卵は好きだったこともあって食べ続けていました。
いよいよ赤ちゃんが生まれてくると、アトピーで顔がぶっと真っ赤に腫れていました。どうしたらいいか戸惑っている時に、たまたま母乳指導してくれる助産婦の山西みな子先生に出会ったのです。先生に「この子卵アレルギーよ」といわれ、母乳で赤ちゃんの症状をコントロールできることを教えていただきました。
真っ赤に腫れた我が子の顔を見ながら、「どんなことをしても自分のやれることをやろう」と思い、食事をパッと切り替えたら、3日目に赤みがなくなって、3ヶ月後にはすっかりきれいになりました。結局、あんまり根は深くなかったのだと思います。ただし、きれいにはなりましたけど、食べたらまた症状が出るので、6歳ぐらいまで一切牛乳、卵は取らないようにしていました。
卵、牛乳、大豆。これがアレルギーの三大アレルゲンです。
アレルギーに関しては因子がない人もいるし、遺伝的なことも絡むので、「卵を食べたらアレルギーになる」とは一概には言えません。ただ、熱心に卵を食べることによって、卵アレルギーの子供ができる可能性は、食べない人より高まるということは言えるかもしれません。牛乳も同じです。ですから、食事の内容を見直すことの大切さはそこにあるのです。
ここで考慮しなければならないのは、食品の質の問題です。ある特定の食品そのもので反応すると言うよりも、食品の質が問題になっているのではないか、と思う事がよくあります。
私自身、卵アレルギーの子を育てながら食事のあり方について試行錯誤していくうちに、いい卵ならアレルギーがでないことが分かりました。いい卵とは、有機栽培の飼料で育てた地鶏の卵です。今の卵は飼料に抗生物質をたくさん入れたり、1日に2回卵を産ませるために排卵誘発剤を使う等、化学的なものがたくさん混ざっているんですね。おそらく卵そのものと言うより、そう言ったものに反応しているのではないかと思います。
大豆についても、大豆自体の質が悪くなっていることが問題だと思います。日本で消費される大豆のほとんどは輸入ものです。アメリカで収穫された大豆は日本に向けて出荷する際に、虫がついたり芽が出たりしないように、上から雨のように農薬をかけています。輸入大豆がダメなのはその点なのです。