Updated: Tokyo  2013/01/07 13:14  |  New York  2013/01/06 23:14  |  London  2013/01/07 04:14
 

IMFブランシャール氏:財政再建の成長への影響は想定以上

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  1月3日(ブルームバーグ):国際通貨基金(IMF)のチーフエコノミスト、オリビエ・ブランシャール氏は、緊縮財政が欧州経済の成長を想定以上に抑制しているとの調査結果を示した。IMFがここ数カ月、ギリシャやポルトガルといった国々に対し以前より緩やかな財政政策を提示していることに沿うものだ。

ブランシャール氏と同僚のダニエル・リー氏が3日に公表した調査報告は、財政再建が成長に与える影響を示すいわゆる財政の乗数効果は債務危機の際にアナリストらが想定したよりもかなり大きいとした。

両氏は今回の分析結果について特定の国の政策について論じたものと捉えるべきではないとしているものの、最近の欧州に関するIMFの提言は両氏の影響力が大きいことが示されている。ギリシャ とポルトガルは外部からの救済プログラムの下で財政目標の達成に向け一段の時間的猶予を与えられており、またIMFはラトビアの歳出削減は行き過ぎとの見解を明らかにしている。

ただブランシャール、リー両氏は「この分析結果は財政再建が好ましくないと示唆しているわけではない」と指摘し、「財政政策が経済に与える短期的な影響は、どの国にとっても財政再建の適切なペースを決定していく上で検討が必要となる数多くの要素の一つにすぎない」と説明している。

原題:IMF’s Blanchard Defends Findings on Growth Impact ofBudget Cuts(抜粋)

記事に関する記者への問い合わせ先:ワシントン Sandrine Rastello srastello@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先:Chris Wellisz cwellisz@bloomberg.net

更新日時: 2013/01/04 08:57 JST

 
 
 
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